浅田次郎『パリわずらい江戸わずらい』読了
長春で梶井基次郎に思いを馳せ、ナポリでナポリタンを追い求め、
ラスベガスでマイケル・ジャクソンと運命の邂逅…
超多忙の作家が国内外で遭遇した笑いと感動の出来事を綴った
傑作エッセイ集!招かれざる客、六十九次てくてく歩き、
ちくわぶ綺譚、華麗なるカレー、チップの考察、アメニティ・グッズ、
文明の利器、イタリアン・クライシス、ほか極上の40篇。
内容(「BOOK」データベースより)
小説とエッセイは別物。
内容はバッサリ略。
僕も著者の小説には散々 ”涙” を盗まれた口です。
今後も嬉々として盗まれに行く(?)と思いますが、
エッセイはもう充分かな。
時間の経過と比類して、小説は良い意味で変わらず、
エッセイはやや残念な変化を感じます。
日本ペンクラブ
新日中友好21世紀委員会
そして
コレクション 戦争×文学
ナショナリズムに関わるので私見は控えます。
ただ著者からは江戸っ子であり、陸上自衛隊であった矜持を
散々吹聴されてきたので(尊敬の念を持って拝聴してきました)、
現在の言動には違和感を拭えません。
人生の勝者が故の ”余裕” が目に余ります。
「画竜点睛」をなさんとするよりも「蛇足」を戒む(本文より)
上記の一節には共感するところ大だけれど、
本書に蔓延する ”余裕” は「蛇足」ではないのかな。
ラスベガスでマイケル・ジャクソンと運命の邂逅…
超多忙の作家が国内外で遭遇した笑いと感動の出来事を綴った
傑作エッセイ集!招かれざる客、六十九次てくてく歩き、
ちくわぶ綺譚、華麗なるカレー、チップの考察、アメニティ・グッズ、
文明の利器、イタリアン・クライシス、ほか極上の40篇。
内容(「BOOK」データベースより)
小説とエッセイは別物。
内容はバッサリ略。
僕も著者の小説には散々 ”涙” を盗まれた口です。
今後も嬉々として盗まれに行く(?)と思いますが、
エッセイはもう充分かな。
時間の経過と比類して、小説は良い意味で変わらず、
エッセイはやや残念な変化を感じます。
日本ペンクラブ
新日中友好21世紀委員会
そして
コレクション 戦争×文学
ナショナリズムに関わるので私見は控えます。
ただ著者からは江戸っ子であり、陸上自衛隊であった矜持を
散々吹聴されてきたので(尊敬の念を持って拝聴してきました)、
現在の言動には違和感を拭えません。
人生の勝者が故の ”余裕” が目に余ります。
「画竜点睛」をなさんとするよりも「蛇足」を戒む(本文より)
上記の一節には共感するところ大だけれど、
本書に蔓延する ”余裕” は「蛇足」ではないのかな。



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失恋
今までありがとう。



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断酒会・関東ブロック 第20回ソフトボール大会



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続・ニャンモナイト



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大島真寿美『あなたの本当の人生は』読了
「書く」ことに囚われた三人の女性たちの本当の運命は……
新人作家の國崎真美は、担当編集者・鏡味のすすめで、
敬愛するファンタジー作家・森和木ホリーに弟子入り――
という名の住み込みお手伝いとなる。
ホリー先生の広大で風変わりなお屋敷では、
秘書の宇城圭子が日常を取り仕切る。
真美、ホリー先生、宇城、三人の時間がそれぞれに進んだその先に
〈本当の運命〉は待ち受けるのか?
内容(出版社内容紹介より抜粋)
やれるところまでやってみる。
本書は「書く」ことをめぐる、三人の女性を描いた物語。
”みえる” ホリー先生の存在がおとぎ話を想起させますが、
僕は著者の願いを込めた現実世界と受け止めました。
ジュニア小説の女王
二十年来の秘書
住み込みの内弟子
三人の女性は人生に疑問や不安を抱きますが、
紙面に文字を刻む事によって歩を進めます。
それだって「本当の人生」を見つけることは出来ないし、
何かが解決する訳ではありません。が、
どこまでやれるか判らないけれど、
やれるところまでやってみる。(本文より)
僕達だってきっと同じ事ではないでしょうか。
人生とは迷いながらも歩み続けたその軌跡だし、
ゴールなんて(あるのかさえ)本人にも判らないのだから。
作中の「錦船」がたとえ未完だったとしても、
ホリー先生の本当の人生は「あった」と信じます。
蛇足でチャーチルの作るコロッケ。本当に美味しそうです。
僕は食べる専門だし、大きな声では言えないけれど
自分で作るコロッケはお肉屋さんのそれの何倍も美味しいです。
お芋の味が違います。
新人作家の國崎真美は、担当編集者・鏡味のすすめで、
敬愛するファンタジー作家・森和木ホリーに弟子入り――
という名の住み込みお手伝いとなる。
ホリー先生の広大で風変わりなお屋敷では、
秘書の宇城圭子が日常を取り仕切る。
真美、ホリー先生、宇城、三人の時間がそれぞれに進んだその先に
〈本当の運命〉は待ち受けるのか?
内容(出版社内容紹介より抜粋)
やれるところまでやってみる。
本書は「書く」ことをめぐる、三人の女性を描いた物語。
”みえる” ホリー先生の存在がおとぎ話を想起させますが、
僕は著者の願いを込めた現実世界と受け止めました。
ジュニア小説の女王
二十年来の秘書
住み込みの内弟子
三人の女性は人生に疑問や不安を抱きますが、
紙面に文字を刻む事によって歩を進めます。
それだって「本当の人生」を見つけることは出来ないし、
何かが解決する訳ではありません。が、
どこまでやれるか判らないけれど、
やれるところまでやってみる。(本文より)
僕達だってきっと同じ事ではないでしょうか。
人生とは迷いながらも歩み続けたその軌跡だし、
ゴールなんて(あるのかさえ)本人にも判らないのだから。
作中の「錦船」がたとえ未完だったとしても、
ホリー先生の本当の人生は「あった」と信じます。
蛇足でチャーチルの作るコロッケ。本当に美味しそうです。
僕は食べる専門だし、大きな声では言えないけれど
自分で作るコロッケはお肉屋さんのそれの何倍も美味しいです。
お芋の味が違います。



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寒いから



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I AM THE WALRUS
あれから、レッズを紹介した。
I AM THE WALRUS
オアシス好きも気に入ってくれたみたい。
聞けば、ユカイはちょっと面白いオジさんらしい。
まだ小学校にも入っていなかった君は知らないだろうが……なんて、
老害になるので止めて置く。
おまけ:

BGM: RED WARRIORS / I AM THE WALRUS
I AM THE WALRUS
オアシス好きも気に入ってくれたみたい。
聞けば、ユカイはちょっと面白いオジさんらしい。
まだ小学校にも入っていなかった君は知らないだろうが……なんて、
老害になるので止めて置く。
おまけ:

BGM: RED WARRIORS / I AM THE WALRUS



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窪美澄『水やりはいつも深夜だけど』読了
セレブママとしてブログを更新しながら、周囲の評価に怯える主婦。
仕事が忙しく子育てに参加できず、妻や義理の両親からうとまれる夫。
自分の娘の発達障害を疑い、自己嫌悪に陥る主婦。
出産を経て変貌した妻に違和感を覚え、若い女に傾いてしまう男。
父の再婚により突然やってきた義母に戸惑う、高一女子。
同じ幼稚園に子どもを通わせる家々の、
もがきながらも前を向いて生きる姿を描いた、魂ゆさぶる5つの物語。
内容(「BOOK」データベースより)
家族だって他人。
内容はバッサリ略。本書のテーマは
「儘ならない事ばかり。ても家族なら一緒に頑張ろう」
になるでしょう。でも僕は家族と言う枠があるからこそ生じる
「価値観の対立」をみます。
家族の中で与えられた役割を、
登場人物達は一所懸命に果たそうとします。
けれど、誰からも認められない。理解されない。
だから役割の前では抑えていた、自我が肥大してしまうのだけれど、
この自我に苦しんでいる人は結構多いと思うのです。
恥ずかしながら僕もそうでした。
主婦、夫、母、父、娘。
いくら愛で結ばれたパートナー、血を分けた肉親でも、
完璧な相互理解なんて出来っこないんですよね
本質的に人は孤独なんですから。
でもだからこそ ”寄り添う” 気持ちを共有できたのなら、
それだけでもう家族と言えるんじゃないかな。
家族の条件に、血の繋がりも、世間の評価も要りません。
最後に。
本書の家族はみな「間に合って」良かったです。
間に合わなかった僕は、そう思います。
仕事が忙しく子育てに参加できず、妻や義理の両親からうとまれる夫。
自分の娘の発達障害を疑い、自己嫌悪に陥る主婦。
出産を経て変貌した妻に違和感を覚え、若い女に傾いてしまう男。
父の再婚により突然やってきた義母に戸惑う、高一女子。
同じ幼稚園に子どもを通わせる家々の、
もがきながらも前を向いて生きる姿を描いた、魂ゆさぶる5つの物語。
内容(「BOOK」データベースより)
家族だって他人。
内容はバッサリ略。本書のテーマは
「儘ならない事ばかり。ても家族なら一緒に頑張ろう」
になるでしょう。でも僕は家族と言う枠があるからこそ生じる
「価値観の対立」をみます。
家族の中で与えられた役割を、
登場人物達は一所懸命に果たそうとします。
けれど、誰からも認められない。理解されない。
だから役割の前では抑えていた、自我が肥大してしまうのだけれど、
この自我に苦しんでいる人は結構多いと思うのです。
恥ずかしながら僕もそうでした。
主婦、夫、母、父、娘。
いくら愛で結ばれたパートナー、血を分けた肉親でも、
完璧な相互理解なんて出来っこないんですよね
本質的に人は孤独なんですから。
でもだからこそ ”寄り添う” 気持ちを共有できたのなら、
それだけでもう家族と言えるんじゃないかな。
家族の条件に、血の繋がりも、世間の評価も要りません。
最後に。
本書の家族はみな「間に合って」良かったです。
間に合わなかった僕は、そう思います。



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森博嗣『つぼねのカトリーヌ』読了
実は、僕の研究室にいた秘書さんが、カトリーヌという渾名だった―。
小耳に挟んだ日々の小事から死生観、自己紹介まで、
全一〇〇個の笑えて、考えさせられて、納得する森イズム。
役に立つか立たないかは読む人しだい、
でも読めば確実になにかが変わる。ベストセラ連発、
絶大な人気を誇る森博嗣の等身大。
内容(「BOOK」データベースより)
あれ!?優しい。
本書は”つぶやき” や ”つぼやき” に続く第三弾(1,2,3,4,5,6,7)
いつの間にか The cream of the notes シリーズなんて
名前がついていましたが、講義シリーズと一体何が違うのでしょう?
(答え:出版社が違います^^)
内容は過去のエッセイを見事に踏襲しています(褒め言葉)
が、著者曰く「少し変化している。その変化を書いている」との事。
なるほど、過去の発言からのズレは見受けられませんが、
以前よりそこはかとなく優しさを感じます。それは著者が
死に近づいた者が手に入れる「穏やか」な状態(yuki意訳)
にあるからなのでしょう。
指摘するポイントが原因と結果だけではなく、
過程にも向けられた点に、それを強く感じます。
家族とか夫婦とかに期待するのは甘え。
綺麗事が何故綺麗なのかといえば、それは言葉だからだ。
反応することは、自分から発している行為ではない。
図書館や依存症に関する意見については、
著者と議論をしてみたいところではあります。
けれど他者に依存しない個性、
”オリジナル” である事の重要性には、
強い共感を覚えました。
蛇足で僕のお勧めは「枯れないかぎり、待つ事ができる。」
内容は本書をご確認していただくとして、
著者の言葉(優しさ)は、個(相手)を尊重するから、
もどかしいくらいに奥ゆかしい。
けれど、だからこそ胸の奥深くまで響くのですよね。
この一編を僕の好きな全ての人に読んでもらいたいです。
小耳に挟んだ日々の小事から死生観、自己紹介まで、
全一〇〇個の笑えて、考えさせられて、納得する森イズム。
役に立つか立たないかは読む人しだい、
でも読めば確実になにかが変わる。ベストセラ連発、
絶大な人気を誇る森博嗣の等身大。
内容(「BOOK」データベースより)
あれ!?優しい。
本書は”つぶやき” や ”つぼやき” に続く第三弾(1,2,3,4,5,6,7)
いつの間にか The cream of the notes シリーズなんて
名前がついていましたが、講義シリーズと一体何が違うのでしょう?
(答え:出版社が違います^^)
内容は過去のエッセイを見事に踏襲しています(褒め言葉)
が、著者曰く「少し変化している。その変化を書いている」との事。
なるほど、過去の発言からのズレは見受けられませんが、
以前よりそこはかとなく優しさを感じます。それは著者が
死に近づいた者が手に入れる「穏やか」な状態(yuki意訳)
にあるからなのでしょう。
指摘するポイントが原因と結果だけではなく、
過程にも向けられた点に、それを強く感じます。
家族とか夫婦とかに期待するのは甘え。
綺麗事が何故綺麗なのかといえば、それは言葉だからだ。
反応することは、自分から発している行為ではない。
図書館や依存症に関する意見については、
著者と議論をしてみたいところではあります。
けれど他者に依存しない個性、
”オリジナル” である事の重要性には、
強い共感を覚えました。
蛇足で僕のお勧めは「枯れないかぎり、待つ事ができる。」
内容は本書をご確認していただくとして、
著者の言葉(優しさ)は、個(相手)を尊重するから、
もどかしいくらいに奥ゆかしい。
けれど、だからこそ胸の奥深くまで響くのですよね。
この一編を僕の好きな全ての人に読んでもらいたいです。



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