父ちゃんがお風呂に入ると



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伊東潤『城を噛ませた男』読了
「全方向土下座外交」で生き延びた弱小勢力もついに運の尽きが。
起死回生はあるのか(見えすぎた物見)。落城必至。
強大な水軍に狙われた城に籠もる鯨取りの親方が仕掛けた
血煙巻き上がる大反撃とは(鯨のくる城)。のるか、そるか。
極限状態で「それぞれの戦い」に挑む人間の姿を熱く描いた渾身作。
内容(「BOOK」データベースより抜粋)
踏み石。
本書は戦国から安土桃山時代の、
天下統一前夜の話を集めた5つの短編集。
当時の世の習いではありますが、異心や寝返りは日常茶飯事であり、
多くは武力以上に歴史を動かしてきました。
そんな史実を体現してきた本書の男達に、畏怖の念を抱きます。
佳作。
弱者を騙し、仲間を落とす。
その上で
強者から掠め取る。
いずれも名誉を重んじる武士の振る舞いではありません。
けれど、全ては生き残る為に他者を
”利用” しているだけなんですよね。
そこには敵も味方もなく、ただただ他者を踏み石とする。
そんな冷徹な判断だけがありました。
僕のお勧めは表題作の「城を噛ませた男」
謀略の知将で有名な真田昌幸を描いた作品であり、
小田原征伐を昌幸が描いた策略だったとする着眼点が新鮮です。
またその策略の為に昌幸が放った餌が自らの城であり……。
本作は餌(名胡桃城)の大きさに目を奪われがちですが、
「肉を斬らせて骨を断つ」
それ以上に阿漕な結末こそその真髄。
踏み石となった猪俣邦憲の無念を思います。
最後に。
当時の武将の様に、他者を一切信用する事が出来ないなんて、
きっと想像を絶する息苦しさでしょうね。
虐げられるだけの農民も嫌だけれど、
僕みたいな小心は、人の上に立つ人間(武将)には成れません。
起死回生はあるのか(見えすぎた物見)。落城必至。
強大な水軍に狙われた城に籠もる鯨取りの親方が仕掛けた
血煙巻き上がる大反撃とは(鯨のくる城)。のるか、そるか。
極限状態で「それぞれの戦い」に挑む人間の姿を熱く描いた渾身作。
内容(「BOOK」データベースより抜粋)
踏み石。
本書は戦国から安土桃山時代の、
天下統一前夜の話を集めた5つの短編集。
当時の世の習いではありますが、異心や寝返りは日常茶飯事であり、
多くは武力以上に歴史を動かしてきました。
そんな史実を体現してきた本書の男達に、畏怖の念を抱きます。
佳作。
弱者を騙し、仲間を落とす。
その上で
強者から掠め取る。
いずれも名誉を重んじる武士の振る舞いではありません。
けれど、全ては生き残る為に他者を
”利用” しているだけなんですよね。
そこには敵も味方もなく、ただただ他者を踏み石とする。
そんな冷徹な判断だけがありました。
僕のお勧めは表題作の「城を噛ませた男」
謀略の知将で有名な真田昌幸を描いた作品であり、
小田原征伐を昌幸が描いた策略だったとする着眼点が新鮮です。
またその策略の為に昌幸が放った餌が自らの城であり……。
本作は餌(名胡桃城)の大きさに目を奪われがちですが、
「肉を斬らせて骨を断つ」
それ以上に阿漕な結末こそその真髄。
踏み石となった猪俣邦憲の無念を思います。
最後に。
当時の武将の様に、他者を一切信用する事が出来ないなんて、
きっと想像を絶する息苦しさでしょうね。
虐げられるだけの農民も嫌だけれど、
僕みたいな小心は、人の上に立つ人間(武将)には成れません。



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ツンツン



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東山彰良『流』読了
1975年、偉大なる総統の死の直後、愛すべき祖父は何者かに殺された。
17歳。無軌道に生きるわたしには、まだその意味はわからなかった。
大陸から台湾、そして日本へ。歴史に刻まれた、
一家の流浪と決断の軌跡。台湾生まれ、日本育ち。
超弩級の才能が、はじめて己の血を解き放つ!友情と初恋。
流浪と決断。圧倒的物語。
内容(「BOOK」データベースより)
混沌とバイタリティ。
本書は第153回直木賞受賞作。
選考会では前代未聞の満票決着と言う事で話題を集めました。
で、実際のトコロは退屈な場面もあったけれど、
終始バイタリティを感じさせる稀有な作品でした。
共産党と国民党
同朋と凶賊
そして
生と死
台湾の歴史については控えます。
僕(日本人)なんかにとやかく言われたくないだろうし、
唯でさえ複雑な大陸と台湾の話がややこしくなってしまいます。
けれど、正邪も清濁も交じり合ったあの時代、彼の地に、
不思議と嫌悪感は沸かないんですよね。
むしろ混沌の時代を図太く生き抜くそのバイタリティに
憧れさえ抱いてしまいます。
僕が平和な時代の軟弱な日本人だからなんだろうけれど、
今の恵まれた環境には幸運を感じました。
蛇足で吉田修一さんの『横道世之介』ではないけれど、
残念な未来を知りつつ読み進める秋生と美玲の話には
胸が締め付けられました。
作中の明菜ちゃんではないけれど、
恋も二度目なら少しは上手に……って。
結局、何よりも混沌として理解不能なモノは
人の感情と言う事なんですよね。
それでも懲りずに他人(愛)を求めてしまうのだから、
バイタリティとは(ある意味で)罪作りかも。
17歳。無軌道に生きるわたしには、まだその意味はわからなかった。
大陸から台湾、そして日本へ。歴史に刻まれた、
一家の流浪と決断の軌跡。台湾生まれ、日本育ち。
超弩級の才能が、はじめて己の血を解き放つ!友情と初恋。
流浪と決断。圧倒的物語。
内容(「BOOK」データベースより)
混沌とバイタリティ。
本書は第153回直木賞受賞作。
選考会では前代未聞の満票決着と言う事で話題を集めました。
で、実際のトコロは退屈な場面もあったけれど、
終始バイタリティを感じさせる稀有な作品でした。
共産党と国民党
同朋と凶賊
そして
生と死
台湾の歴史については控えます。
僕(日本人)なんかにとやかく言われたくないだろうし、
唯でさえ複雑な大陸と台湾の話がややこしくなってしまいます。
けれど、正邪も清濁も交じり合ったあの時代、彼の地に、
不思議と嫌悪感は沸かないんですよね。
むしろ混沌の時代を図太く生き抜くそのバイタリティに
憧れさえ抱いてしまいます。
僕が平和な時代の軟弱な日本人だからなんだろうけれど、
今の恵まれた環境には幸運を感じました。
蛇足で吉田修一さんの『横道世之介』ではないけれど、
残念な未来を知りつつ読み進める秋生と美玲の話には
胸が締め付けられました。
作中の明菜ちゃんではないけれど、
恋も二度目なら少しは上手に……って。
結局、何よりも混沌として理解不能なモノは
人の感情と言う事なんですよね。
それでも懲りずに他人(愛)を求めてしまうのだから、
バイタリティとは(ある意味で)罪作りかも。



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福島のお米が届きました
先日のふるさと納税で頂きました。

新米の精米したて。

日本穀物検定協会の食味ランキングの特Aです。

福島のお米、とっても美味しいです!
おまけ:

箱も美味しく(?)頂きました。
※次回は12月末届く予定(残り5回)。

新米の精米したて。

日本穀物検定協会の食味ランキングの特Aです。

福島のお米、とっても美味しいです!
おまけ:

箱も美味しく(?)頂きました。
※次回は12月末届く予定(残り5回)。



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垣谷美雨『ニュータウンは黄昏れて』読了
バブル崩壊前夜、4LDKの分譲団地を購入した織部家。
都心から1時間、広大な敷地には緑があふれ、
「ニュータウン」と持て囃されたが、築30年を過ぎ、
母の頼子は理事会で建替え問題に直面。
が、議論は住民エゴの衝突で紛糾、娘の琴里は
資産家の息子と出会い、一家は泥沼からの脱出を夢見る…。
内容(「BOOK」データベースより)
品がない。
本書は分譲団地の資産価値下落を柱としたお話し。
怖いもの見たさに本書を手にしましたが、
見せられたのは「怖い」ではなく、「醜い」でした。
内容はバッサリ略。
分譲団地の問題点には踏み込みが甘く、住人同士の衝突や、
個人の内面も掘り下げが足りない。全般的に知識不足が散見し、
正直後悔以外に残るモノはありません。
あえて一点。
数ある中でも最も指摘したいのは、登場人物の醜さです。
矜持を売る、友達を売る、娘を売る。
それでいて熱さが喉元を過ぎれば、
自分は ”違う” と居直る人ばかり。
こんなに品のない話を読む事になったのは、
人の失敗話に興味を持ったからなんですよね。
僕も品がないと言う事です。
蛇足で琴里の父でシステムエンジニアのお話し。
彼の技術者としての悲哀は、
同じ職業の身として他人事でありませんでした。
ありていに言えば、個人のスキルと技術革新の競争なのですが、
どちらが優勢かは言わずもがな。
なんせ相手はドッグイヤーなんですから。
って、長い前置き(?)はココまでにして、
下記は本書が知識の点でも残念な一例です。
「大型コンピュータ時代のプログラムが今も沢山動いている。
そんな中、アセンブラと言う古い言語を操れる技術者が
次々に定年を迎え、人手不足になっている。」(本文より)
もう何から突っ込んで良いのやら……。
もしかしてココは笑いのポイント?
都心から1時間、広大な敷地には緑があふれ、
「ニュータウン」と持て囃されたが、築30年を過ぎ、
母の頼子は理事会で建替え問題に直面。
が、議論は住民エゴの衝突で紛糾、娘の琴里は
資産家の息子と出会い、一家は泥沼からの脱出を夢見る…。
内容(「BOOK」データベースより)
品がない。
本書は分譲団地の資産価値下落を柱としたお話し。
怖いもの見たさに本書を手にしましたが、
見せられたのは「怖い」ではなく、「醜い」でした。
内容はバッサリ略。
分譲団地の問題点には踏み込みが甘く、住人同士の衝突や、
個人の内面も掘り下げが足りない。全般的に知識不足が散見し、
正直後悔以外に残るモノはありません。
あえて一点。
数ある中でも最も指摘したいのは、登場人物の醜さです。
矜持を売る、友達を売る、娘を売る。
それでいて熱さが喉元を過ぎれば、
自分は ”違う” と居直る人ばかり。
こんなに品のない話を読む事になったのは、
人の失敗話に興味を持ったからなんですよね。
僕も品がないと言う事です。
蛇足で琴里の父でシステムエンジニアのお話し。
彼の技術者としての悲哀は、
同じ職業の身として他人事でありませんでした。
ありていに言えば、個人のスキルと技術革新の競争なのですが、
どちらが優勢かは言わずもがな。
なんせ相手はドッグイヤーなんですから。
って、長い前置き(?)はココまでにして、
下記は本書が知識の点でも残念な一例です。
「大型コンピュータ時代のプログラムが今も沢山動いている。
そんな中、アセンブラと言う古い言語を操れる技術者が
次々に定年を迎え、人手不足になっている。」(本文より)
もう何から突っ込んで良いのやら……。
もしかしてココは笑いのポイント?



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アルコール噴き出す彗星…毎秒ワイン500本分
詳細はコチラ。
どうせメチルでしょう?と思ったら、
飲めるほうでした(エチルアルコール)
名前もお洒落に「ラブジョイ彗星」だって。
悔しい~!(←?)
おまけ:

BGM: Mick Jagger / Dancing In The Starlight
ワルツもタンゴも踊れないけれど、
千鳥足ならお手の物(笑)
どうせメチルでしょう?と思ったら、
飲めるほうでした(エチルアルコール)
名前もお洒落に「ラブジョイ彗星」だって。
悔しい~!(←?)
おまけ:

BGM: Mick Jagger / Dancing In The Starlight
ワルツもタンゴも踊れないけれど、
千鳥足ならお手の物(笑)



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お握り



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伊東潤『戦国鬼譚 惨』読了
人を欺けば謀られ、人を信じれば殺される。
木曾谷の治世をめぐり反目する木曾家当主の義昌と弟の義豊。
武田に殉じるか織田へ寝返るか―
谷間に常と変わらぬ春が訪れたとき、
兄弟は慟哭の中で身悶えしなければならなかった。
内容(「BOOK」データベースより抜粋)
寝返りの結末。
本書は武田家滅亡となった甲州征伐を描いた5つの短編集。
いずれも脇役の武将の視点から
「寝返り」の意味を問いかけていました。秀作。
内容はバッサリ略。
当たり前だけれど、「寝返り」にだって様々な事情があります。
それは「保身」であったり、「背信」であったり、「疑心」であったり。
時には自らが犠牲となる「誠心」だってあります。
けれど、どちらにしたって「寝返り」は何かを
「切る」ことになるから、激しい痛みを伴ってしまう。
だから、進んでなら兎も角、強いられての「寝返り」は
殆どが不幸で終わってしまうんですよね、悲しいけれど。
蛇足で僕のお勧めは「木曾谷の証人」。
ともすれば「裏切り者」の印象が強い木曾義昌が主人公の一編です。
義昌が守りたかったモノに、守ったモノ。そして……守れなかったモノ。
義昌の愛と心痛に、胸を締め付けられます。
義昌に限らないけれど、悪評にだってウラがあるかもしれないと、
肝に銘じたいと思います。
それにしても凄い作家を見つけてしまいました。
最近では「連城三紀彦」に匹敵する発見と自画自賛
(僕が不案内なだけ^^)
こりゃあ、しばらく「伊東潤」が続くなぁ~(歓喜)
さらに蛇足:

初版、P57-13行目。
『信玄の次女真理姫を正室に迎えて…』の
”次女” は ”三女” の誤りです。
木曾谷の治世をめぐり反目する木曾家当主の義昌と弟の義豊。
武田に殉じるか織田へ寝返るか―
谷間に常と変わらぬ春が訪れたとき、
兄弟は慟哭の中で身悶えしなければならなかった。
内容(「BOOK」データベースより抜粋)
寝返りの結末。
本書は武田家滅亡となった甲州征伐を描いた5つの短編集。
いずれも脇役の武将の視点から
「寝返り」の意味を問いかけていました。秀作。
内容はバッサリ略。
当たり前だけれど、「寝返り」にだって様々な事情があります。
それは「保身」であったり、「背信」であったり、「疑心」であったり。
時には自らが犠牲となる「誠心」だってあります。
けれど、どちらにしたって「寝返り」は何かを
「切る」ことになるから、激しい痛みを伴ってしまう。
だから、進んでなら兎も角、強いられての「寝返り」は
殆どが不幸で終わってしまうんですよね、悲しいけれど。
蛇足で僕のお勧めは「木曾谷の証人」。
ともすれば「裏切り者」の印象が強い木曾義昌が主人公の一編です。
義昌が守りたかったモノに、守ったモノ。そして……守れなかったモノ。
義昌の愛と心痛に、胸を締め付けられます。
義昌に限らないけれど、悪評にだってウラがあるかもしれないと、
肝に銘じたいと思います。
それにしても凄い作家を見つけてしまいました。
最近では「連城三紀彦」に匹敵する発見と自画自賛
(僕が不案内なだけ^^)
こりゃあ、しばらく「伊東潤」が続くなぁ~(歓喜)
さらに蛇足:

初版、P57-13行目。
『信玄の次女真理姫を正室に迎えて…』の
”次女” は ”三女” の誤りです。



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