静かだと思ったら

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みているだけで幸せ。

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米澤穂信『真実の10メートル手前』読了

高校生の心中事件。二人が死んだ場所の名をとって、
それは恋累心中と呼ばれた。週刊深層編集部の都留は、
フリージャーナリストの太刀洗と合流して取材を開始するが、
徐々に事件の有り様に違和感を覚え始める…。
日本推理作家協会賞受賞後第一作「名を刻む死」、
本書のために書き下ろされた「綱渡りの成功例」など。
優れた技倆を示す粒揃いの六編。
内容(「BOOK」データベースより抜粋)

暴く理由。

本書はジャーナリスト・太刀洗万智の活躍を描く
シリーズの最新作の短編集。
僕は他の作品を未読なのですが、
本書単独でも充分に楽しめました。

行方不明の姉が残した電話のテープ
高校生の心中に残された遺書
そして
姪を殺害した若き叔父の手記

いずれもジャーナリストの鋭い視点から、
事件関係者の秘めたメッセージを察知し、事件を追います。
けれど、真実を追究するのは警察であり、
太刀洗は唯の(フリーの)ジャーナリストなんですよね。
本書は事件の謎を解くと言うよりも、
彼女が真相を暴く理由を問いかけていた気がします。

苦いラストも少なくありません。

けれど僕はクールな太刀洗万智の秘めたる優しさを、
世間に暴いてやりたくなりました。
こんな能面みたいな顔をして、飛び切りの善人なんだぜ!?
ヘヘッって(←悪趣味)

蛇足で僕のお勧めは「名を刻む死」。
孤独死した老人が刻み付けたかったモノと、
刻み付けられたモノ(者)を描いた作品です。
内容は本書をご確認していただくとして、
太刀洗が京介君を一喝する場面に、強く胸が締め付けられました。
間逆ではあるのだけれど、京極夏彦さん『姑獲鳥の夏』の
「今のが呪いだ」を思い出しました。

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courier service of the true heart.

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平成27年分-確定申告終了

準備に一日、税務署で半日。
時間とイライラが募ったけれど、肩の荷が一つ下りた。
でも、お金の準備(納付)はこれからでして……。

過多は嫌だけれど、適正な税を収めるのは嫌ではない。
ただ欲を言えば、もっと手続きを簡単にして欲しい。
マイナンバーの拡充を希望。

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絲山秋子『小松とうさちゃん』読了

52歳の非常勤講師小松の恋と、そんな彼を見守るネトゲに夢中の
年下敏腕サラリーマン宇佐美の憂鬱。
絲山秋子が贈る、小さな奇蹟の物語。
内容(「BOOK」データベースより)

「もどかしさ」の中に。

本書はいい歳したオッサンと熟女の恋愛を応援する、
これまたオッサンの3人の物語。
著者にしては非常にライトな読み応えではありますが、
不思議と心和みました。佳作。

うだつの上がらない非常勤講師
怪しげな仕事の熟女
ネトゲに嵌る敏腕サラリーマン

彼等は良く言えば善人であり、悪く言えば人畜無害。
けれど、どうにも「もどかしさ」が拭えないのは
彼等が優柔不断だからなんですよね。
例えば、好きな女性ならアプローチすれば良いし、
辞めたい仕事なら辞めればよい。
ネトゲのリーダーだって単純に辞めれば良いのです、
いい齢したオトナなんだから。
どれもキッパリ言えば済むことでしょう。
けれど、この「もどかしさ」の中にこそ ”心” は宿っているんですよね。
面倒回避だったり、自己弁護だっりするのかもしれないけれど、
他人に対する「思いやり」だって含まれているのだから。

別件で同時収録の(表題作の元となった)掌編も良いのですが、
『ネクトンについて考えても意味がない』の一遍が秀逸です。
へぇ~、プランクトンってそんな意味だったんだ。
当て嵌めるのなら僕はネクトンに憧れる、プランクトンになるでしょうか。


蛇足:
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初版、P165-6行目。
『宇佐美くん君と呼ばれ…』の ”くん” と ”君” が重複しています。

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私立探偵

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姿は見えないのに、視線を感じます。

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……

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……

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私立探偵かな?(笑)

おまけ:
私立探偵
BGM: RCサクセション / 私立探偵

かわいい私立探偵 YEAH,YEAH♪

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西川美和『永い言い訳』読了

「愛するべき日々に愛することを怠ったことの、代償は小さくない」

長年連れ添った妻・夏子を突然のバス事故で失った、人気作家の津村啓。
悲しさを“演じる”ことしかできなかった津村は、
同じ事故で母親を失った一家と出会い、はじめて夏子と向き合い始めるが…。
突然家族を失った者たちは、どのように人生を取り戻すのか。
人間の関係の幸福と不確かさを描いた感動の物語。
内容(「BOOK」データベースより)

人生は誰のモノ?

内容はバッサリ略で一言。面白かったです。
小ざかしく言い訳をこねくり回し、
自分も他人も丸め込んで生きて行く主人公に、僕をみます。
その上で

売れない時期を支えてくれた妻。
売れた後の自分。
妻を失い他者との関係を築く自分。

はたして、自分(主人公及び僕)の人生は誰のモノなのか。
そんな疑問が浮かびました。
で、主人公は物語の終盤にその答えを得るのだけれど、
僕は彼ほどに悟りきる自信がないんですよね。
それは僕が自分勝手と言うよりも、
自分が無いからだと思うのですが……。

語り部が次々とかわり、一人称と三人称が混在する。
映像的であるのかもしれませんが、小説としてはやや読みづらいかも。
それでも、印象的なフレーズが数多く散りばめられており、
中でも、

思い出したい思い出ばっかりが残るわけじゃない(本文より)

には、鈍い痛みさえ覚えました。

蛇足で灯ちゃんと鏑木さんのトイレでの会話に
「パンツの穴」と言うのがありました。
僕はこのキーワードで、大体の事は怒らず笑って許してくれるのに、
「パンツの伸びたゴム」と「靴下の穴」にだけ
短気になる人を思い浮かべました。
現在、絶賛喧嘩中で口もきいていないけれど、

愛するべき日々に愛することを怠ってはいないか。

そう自問自答を繰り返しています。

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おはよう

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今日はあったかいね。

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福島のお米が届きました 3/6回目

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ふるさと納税で頂く3回目のお米です。

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お米、大好き。

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絲山秋子『薄情』読了

地方都市に暮らす宇田川静生は、
他者への深入りを避け日々をやり過ごしてきた。
だが、高校時代の後輩女子・蜂須賀との再会や、
東京から移住した木工職人・鹿谷さんらとの交流を通し、
かれは次第に考えを改めていく。
そしてある日、決定的な事件が起き―。
内容(「BOOK」データベースより抜粋)

セーフティ装置。

本書は土地に根ざした共同体を通じて、
人と人の距離感を描いた作品。
『薄情』の語感とは裏腹に、
付き合いから「一歩引く」事を肯定していました。

内容はバッサリ略。
ただ、鹿谷さんや蜂須賀さんの様に、
その土地(群馬)に腰掛けのつもりでいる者。
おらが街の自慢が染み付いている土着の者。
そのどちらの気持ちも判るような気がします。
互いに妬みも蔑みもあるかもしれないけれど、
その根っこで共通しているのは「別れの予感」。
仲間とは言え、いつか必ず別れるのであれば、
おのずと心持ちが違って当然です。
『薄情』とは別れのショックを和らげる、
心のセーフティ装置ではないでしょうか。

ただ、震災や ”あの雪(*1)” みたいな何かがあった時、
僕達は無意識の内で隣人との距離をゼロにするんですよね。
こんな時だけ……かも知れないけれど、
こんな時だからこそ団結できる力を、
僕は大切にしたいと思います。


*1)
本書で描かれている ”あの雪” とは
2014/2/14 から降りだし、関東に大きな被害をもたらした大雪の事です。
僕のトコロは群馬ではなく東京の片隅だけれど、
本書と同じく近所のカーポートが多数崩壊しました(コチラ)。
また僕は ”あの雪” の件だけではなく、
311の計画停電を知らない人との節電意識の差に
忸怩たるモノを感じたことも(かつては)ありました。
けれど、この「所詮は他人事」=『薄情』だって、
別な意味でのセーフティ装置なんだと思うようになりました。
世界中のイチイチに心を痛めていたら、
生活なんか出来ないですモンね。

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プロフィール

yuki

Author:yuki
離婚と断酒。娘達(雉猫と白黒猫)と三人(?)の日々を綴ります。
ロックと読書好き。でも酒と煙草をやらないストレート・エッジです。

娘達
長女:える(雉猫享年23) 臆病で泣き虫。けれど誰よりも強くて優しい子。僕の宝物。職業:これからもずっと父ちゃんの監視。

次女:ふう(白黒9歳) 暴れん坊で食いしん坊。皆が食べているものは私も食べる。いまもお姉ちゃんを探しちゃう。職業:父ちゃんの邪魔。
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