湊かなえ『ポイズンドーター・ホーリーマザー』読了

女優の藤吉弓香は、故郷で開催される同窓会の誘いを断った。
母親に会いたくないのだ。中学生の頃から、自分を思うように
コントロールしようとする母親が原因の頭痛に悩まされてきた。
同じ苦しみを抱えた親友からの説得もあって悩んだのだが…。
そんな折、「毒親」をテーマにしたトーク番組への出演依頼が届く
(「ポイズンドーター」)。呆然、驚愕、爽快、感動―
さまざまに感情を揺さぶられる圧巻の傑作集!
内容(「BOOK」データベースより)

自立しよう。

本書はイヤミスの女王、原点回帰の一冊。
独白ベースに、女性の妬み、怨みをコレでもか!
と吐き出すサマは、ウンザリする程『湊かなえ』でした。

内容はバッサリ略。決して悪くはありません。
ただ主題も手法もマンネリが激しくて、序盤で飽きてしまう。
これぞ『湊かなえ』の一冊ではあるけれど、
男からすればイヤミスどころか
ナエミス(萎えるミステリィ)の極致では無いでしょうか。
残念ではありますが、他に感想は浮かびません。

蛇足で本書と言うか、「毒親」と言うキーワードについて。
個人的な意見も少なからずありますが、誤解を恐れずに一言だけ。

自立しよう。

精神的な意味ではありません
(これが出来ないから何時までもウダウダしているのですよね?)
金銭的な自立の提案です。
自分の不幸(不運)を並べ立てる前に、
不快な事を切り捨てる力(=お金を稼ぐ力)を手に入れる。
そこから始めてみては如何でしょう。

因みに僕の敬愛する友人は全員収入があり、自立しています。
性別も扶養家族の有無も関係ありません。
みんな収入の面で自立(自活)しているんですよね。
だからこそ彼等の意見は傾聴に値するのではないでしょうか。
少なくともイザと言うとき自立できない様では
不平も不満も、子供の泣き言にしか聞こえません。

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ギャンブル

昨日の昼に作った具沢山の味噌汁。
今日の夕方には酸っぱい匂いになっていた。

当然、食す。けれど……

大丈夫とタカを括ったこのギャンブルで、
まさかの敗北だ。

トイレの合間に20年前の正露丸を服用する。
今度のギャンブル、勝つのはどっちだ?

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西加奈子『まく子』読了

コズエはとても変だけれど、とてもきれいで、
何かになろうとしていなくて、そのままできちんと足りている、
そんな感じがした。そして、コズエは「まく」ことが大好きだった。
内容(出版社内容紹介より抜粋)

変化して。

本書は少し寂れた温泉街を舞台に、
不思議な少女と大人になりたくない少年のお話。
児童向けだと思いますが、かつて子供だった大人(僕)でも
おおいに楽しめました。

美少女の転校生
透明な僕
そして
子供をやめかけた仲間達

本書は第二次性徴を中心に『変化』することを問い掛けます。
また『永遠』の功罪を加えて、
児童文学から哲学書への飛躍をも試みました。
やや詰め込みすぎであり、ラストはご都合主義にも感じますが、
その思惑は概ね成功していたのではないでしょうか。
またコズエが最後の最後にまいたモノは(抽象的ではありますが)、
僕には彼女の粒(命)だったと思うし、みんなと過ごした時間。
そして何より、普遍的な愛だったと思います。

さて、ここからは蛇足。
装丁に蛍光塗料で隠された小石や、ドノの印象的な発言等、
とりあげたい事は沢山あるのですが、ここでは一つだけ。
それは慧のお父さんが彼に握ったお握りについてです。
お父さんは「アツアツのごはんを握らないと美味くない」と
てのひらが火傷するくらいにご飯を加熱(チン)。
そして、そのご飯を前にして勢いよくてのひらを

パーン!

と叩きます。
その理由は本書をご確認していただくとして、
僕はお父さんの愛情を痛いほど感じてしまいました。

で、実は僕を生んだ人もお握りを握るとき、
合間合間にてのひらを叩いていたんですよね。
パン、パンって。

けれど僕を生んだ人が慧のお父さんと
同じ気持で握ってくれたとは考えたくない。
なのに具のない塩結びが美味しかったことだけは
間違いなくて……。

あの威勢の良い音が、苦い記憶に変化してしまいました。

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Thank you for everything. 1/3

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アモーレ - July 31, 2016 -


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豚と韮のニンニクスープ - August 2, 2016 -


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キーマカレー - August 6, 2016 -


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鯖の ”辛い” 味噌煮 - August 10, 2016 -

This is a load which arrived on that day.


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ダッシュ!

今日もお休みの父ちゃんを 監視 見守る娘達。
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目が覚めれば

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ダッシュ!

で枕元に駆けつけます。
遅くなってゴメン、ゴメン。
直ぐご飯にしようね。

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吉田修一『7月24日通り』読了

地味で目立たぬOL本田小百合は、港が見える自分の町を
リスボンに見立てるのがひそかな愉しみ。
異国気分で「7月24日通り」をバス通勤し、
退屈な毎日をやり過ごしている。そんな折聞いた同窓会の知らせ、
高校時代一番人気だった聡史も東京から帰ってくるらしい。
昔の片思いの相手に会いに、
さしたる期待もなく出かけた小百合に聡史は…。
もう一度恋する勇気がわく傑作恋愛長編。
内容(「BOOK」データベースより)

頑張って。

本書は地味なOLの日常と恋愛模様を描いた作品。
平凡な毎日だからこそ、何気ない事で一喜一憂し、
また空想の羽を伸ばすサマに共感しました。

高校時代の憧れの先輩
優しくて素敵な上司
そして
イケメンの弟

主人公・小百合は己の分をわきまえており
彼女を取り巻く美男美女にも嫉妬はしません。
それは我が町をポルトガルに重ねて楽しんでも、
別にポルトガルに出かけたい訳でもない。
そんな別世界と割り切る処世術を
(知らないうちに)身につけているからの様に思えます。
僕にはそれが賢いのか哀しいのかは判らないけれど、
彼女と弟のガールフレンド・めぐみが言う

どんな事に対しても間違えたくない(本文より)

を加えて、多いに共感しました。

僕は男だし優柔不断に通じるかも。
けれど消極的とはまた違ったこの判断基準を
(自分自身のことでもありますが)決して嫌いではないんですよね。
またそんな似たモノ同士(?)だからこそ、
「頑張って」と言う彼女達エールの交換にも
素直に胸が熱くなりました。

で、ここから蛇足なのですが、
「頑張って」と言う言葉は、昨今では禁句になりがちですよね。
けれど「頑張って」とは決して弱者に鞭打つ
”だけ” の言葉ではないと思うのです。

僕は馬鹿だけれど「頑張って」に込められているのが
『愛』か『悪意』であるかぐらいは判ります。
だから僕が悩んだり、落ち込んだりしている時、
もし寄り添う気持ちで居てくれるのなら、
「頑張って」と言って欲しいのです。
僕はそこに発言者の『愛』を必ずみつけるから。

スミマセン、話を本書に戻して……。
当初はぎこちなかった小百合とめぐみ。
でも彼女達が互いに「頑張って」と言えた事、言って貰えた事。
これ以上に無い『勇気』となって届いたと確信します。
なので僕からも一言だけ。小百合もめぐみも

頑張って。

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今日も変わりなく

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お姉ちゃん、お膝でまったり。
妹さん、床にばったり。

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お姉ちゃん、父ちゃんにお礼のグルーミング。
妹さん、空気を読んで下手な寝たフリんぐ。

どっちも可愛い(デレ)

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吉田修一『初恋温泉』読了

二人が二人でいれる場所…。
都会に生きる男女の憂鬱や倦怠感を鋭く捉える著者が
「温泉に宿泊する男女」というテーマで描く五組の男女の物語。
内容(「BOOK」データベースより)

冷める。

本書は各地の温泉宿を舞台とした5つの短編集。
男女のすれ違いを描いており、
余熱が長くあとをひきました。佳作。

成功を見てほしかった夫
不倫と言う名の共犯者
十七歳の純情-男女のそれぞれ

本書は「温泉」とタイアップでもあったのでしょうか?
各話にはモデルとなった宿が実名で記載されており、
主人公たちの寛ぐ情景が(少ないページにも関わらず)
描かれています。
けれど、本書のテーマは「温める」ではなく、
むしろ「冷める」にあったんじゃないかな。
愛が熱かったあの頃に嘘はないけれど、
それでもいつかは必ず冷めて(醒めて)しまう。
それは決して悲観的な事では無いと思うのだけれど、
(愛が冷めても信頼や絆が深まることはありますよね)
男女の違い(←あえて乱暴に)がそれを許さない。
読了後は温泉に浸かって中々汗がひかないように、
微かな焦燥感みたいなモノが長く残りました。

蛇足で僕のお勧めは「白雪温泉」
(「純情温泉」も凄く良くて迷いました)。
母親に「脇役タイプ」と称された、
口から先に生れたようなお喋りな男女のお話です。
その中で男は自分は本当にお喋りなのか?
と疑問を持つのですが……。
詳細は本書をご確認していただくとして、
この男・辻野はまるっきりこの僕だと感じました。
僕の場合、僕の話がつまらない(彼女の興味を惹かない)から、
ふざけたギャグだけを延々と繰り返す。
でも本当は自分が喋りたいタイプではなく、
無言が苦手なタダの盛り上げ上手なんですよね。
(最後は手前味噌でスミマセン)
いろいろな事を語って欲しくて、
僕は懸命に舌を動かしているんだと気付きました。

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ジーンズの匂い

ジーンズのお尻に穴が空いた。
僅か2シーズンしか履いていなのに。

どうせ廃棄するならと、約1年間洗濯もせず履き続けた。
結果、ジーンズは周囲に臆すことなく匂うようになる。
その匂い。例えるなら

あんこの匂い。

大福やどら焼きに入っている、あの小豆のあんこだ。
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汗や埃などの悪臭を超越した、
どこか甘くて懐かしい香り。
シナモンの爽やかささえ感じるのは気のせいか。
きっと僕の頭(嗅覚)は、物怖じしないジーンズの匂いで
逝っている。

※ ビニール紐で縛りました。水曜日の衣類ゴミの日でバイバイです。

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近藤史恵『スティグマータ』読了

ドーピングの発覚で失墜した世界的英雄が、
突然ツール・ド・フランスに復帰した。
彼の真意が見えないまま、レースは不穏な展開へ。選手をつけ狙う影、
強豪同士の密約、そして甦る過去の忌まわしい記憶…。
新たな興奮と感動が待ち受ける3000kmの人間ドラマ、開幕!
内容(「BOOK」データベースより)

下り坂。

本書は『サクリファイス』シリーズ最新作。
ツールを舞台に己のイストワール(物語)を紡ぎ上げる、
そんな男達の姿が描かれています。

内容はバッサリ略で一言。面白かったけれど小粒かな?
また内容的には『エデン』の続きであり、
新しい主人公を迎えた前作『キアズマ』の続きではありません。
その点にちょっと驚きましたが、
(懐かしい?)チカの活躍を目の当たりに出来て、
ファン(僕)には望外の喜びとなりました。

帰ってきた汚れた英雄
次々に現れる新星
そして
静かに消え行く多くの者達

ネタバレになるので控えますが、
パート・ピカルディ時代にチカがアシストしたミッコが
あのレースで(なんと!)ホニャララしていただとか、
本作でチカが支えるエースが、
あの時失意のどん底に落ちたホニャララだとか。
正直、事前に『エデン』だけでも読んでいないと
面白さは半分になってしまうと思います。
それでもランスをモデルにした(と思われる)メネンコや、
タイラー・ハミルトンを忍ばせるウィルソンなど、
実際のロードレースファンへのくすぐりも一級品。
またあっけなく落ちてゆくアシストの姿も
残酷なロードレースを顕していて大変に良かったです。
ただミステリィの部分は蛇足な気もします。
悪くは無いのだけれど、前フリが大袈裟だし、
その割りにストーリーにほとんど影響が無いし……。

最後に。
チカも30歳(!)になり、選手としては下り坂。
引退が頭を過ぎり、走る意味を改めて考えてしまいます。
また才能だけではなく、他人の若さにも
羨望を覚えてしまうのですが……。
でもそんな経験は、自転車に限らず
社会で戦っている多くの方にあるんじゃないかな。
屁理屈を承知の上で、負けるのは実力ではない、
僕が若さを失ったからだ!……みたいな。
けれど自分のイストワール(物語)は
自分にしか紡ぐ事が出来ないんですよね。
だからこそ未来において物語を読み返したとき、
自分に恥じる事がないようにしたい。
自分の一番のファンは、きっと自分自身なのだから。
チカのと同じく、人生の「下り坂」にある僕も

自分に対して誠実でありたい

そう強く願います。

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プロフィール

yuki

Author:yuki
離婚と断酒。娘達(雉猫と白黒猫)と三人(?)の日々を綴ります。
ロックと読書好き。でも酒と煙草をやらないストレート・エッジです。

娘達
長女:える(雉猫17歳) 泣き虫で臆病。温厚だけど父ちゃんには我儘な女王様。妹がちょっぴり苦手。職業:父ちゃんの監視。

次女:ふう(白黒4歳) 暴れん坊で食いしん坊。皆が食べているものは私も食べる。お姉ちゃんともっと遊びたい。職業:父ちゃんの邪魔。
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