今村夏子『星の子』読了

主人公・林ちひろは中学3年生。
出生直後から病弱だったちひろを救いたい一心で、
両親は「あやしい宗教」にのめり込んでいき、
その信仰は少しずつ家族を崩壊させていく。
前作『あひる』が芥川賞候補となった著者の新たなる代表作。
内容(出版社内容紹介より)

星は流れました。

本書は主人公・ちひろと
彼女の為に新興宗教にのめり込んで行った家族を描いた物語。
信じることで生じる理不尽さに、胸が苦しくなりました。
佳作。

娘を想う両親
両親に従う娘と反発する娘
そして
正常と狂信

本書のテーマは「信じること」。
それを

大切な人が信じていることを、わたしは理解できるだろうか。
一緒に信じることが、できるだろうか(オビより)

の視点から描かれています。
一緒に信じられない者として、ちひろの姉と叔父の家族。
一緒に信じられる(信じようとする)者として、春ちゃんの彼氏。
そしてちひろは、その間で揺らぎ始めて……。

信仰心に関しては控えます。非常にデリケートだし、
それ以前に極めて個人的な(とても大切な)ことだと思います。
ただ僕は人に迷惑をかけない範囲で、
本人が幸せであるのならそれで良いと思うんですよね。
勿論程度の問題はあるけれど、それはお酒だって、
ギャンブルだって、コレクションだっておなじこと。
傍から見れば心配したくなる時もあるかも知れませんが、
結局は本人の意思だし、誰にも侵されない権利です。
他人の意見なんて余計なお世話では?

また僕の大切な人が何かあやしいモノを信じたとしても、
それを僕が一切理解できなくても全く構いません。
むしろそのあやしいモノに僕は興味を持つと思います。
たとえ一緒に信じることは出来なくても、
大切な人が大切にするモノは、僕も大切にしたい。
上手くいえないけれど、僕は自然にそう思うのです。

最後に。
作中のとある場面において、
ちひろは流れ星が見えたと発言するのですが、
きっと流れ星なんて無かったんだと思います。
けれど実際にあったか無いかなんて関係なくて、
大切な人を想い、ちひろは「ある(見えた)」と言った。
それが一番大切な事ではないでしょうか。

僕はちひろの一言を信じます。

例え僕には見えなくても、間違いなくあの夜空の下に
星は流れました。

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お運びいただき

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1階でクーラーをつけたので、お姉ちゃんを迎えに洋服部屋へ。
涼しいから下においでよ。

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でも、(こんなに暑い部屋で)熟睡しているえる坊さん。
仕方が無いので、下のお布団(?)ごとお運びいただきました。

おまけ:
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妹さんは、一足お先に涼んでおられ(笑)

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今夏もガス使用量が0になりました。 その4

これで5年連続。
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夏は水シャワーだし、熱いラーメン(インスタント)も食べないし。

去年

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荻原浩『海の見える理髪店』読了

伝えられなかった言葉。忘れられない後悔。
もしも「あの時」に戻ることができたら…。
母と娘、夫と妻、父と息子。近くて遠く、
永遠のようで儚い家族の日々を描く物語六編。
誰の人生にも必ず訪れる、喪失の痛みとその先に灯る
小さな光が胸に染みる家族小説集。
内容(「BOOK」データベースより)

直木賞って。

本書は第155回(平成28年度上半期) 直木賞受賞作。
収録作はいずれも家族の情景を ”悲しみ” で色付けしており、
円熟した筆には安心感があります。
ですが本作が直木賞とは驚きです。

記憶を失くしはじめた母
戦争で亡くなった祖父
見栄っ張りな父

上手いし、泣けるし、余韻もある。
どれも見覚えのあるストーリーではあるけれど、
決して悪くありません。けれどこれが直木賞だなんて……。
正直、短編というよりは掌編だし、
目新しさも、驚きも、刺激もない。
美点の技巧だって息を呑むほどではなく、
称えるなら「安定」の一言しかないのでは。

ここからはいきなりの蛇足。
読了後、この直木賞に疑問を感じて選評を調べてみました(コチラ)。
で、僕なりに感じたことを一言で表せば

選考委員の感性が古い?

です。
ちなみに該当会の評価を僕(47歳)が行うなら

荻原浩 『海の見える理髪店』 △
伊東潤 『天下人の茶』 □
門井慶喜 『家康、江戸を建てる』 ◎
原田マハ 『暗幕のゲルニカ』 ○
湊かなえ 『ポイズンドーター・ホーリーマザー』 ■
米澤穂信 『真実の10メートル手前』 -(未読)

本作も決して悪くはないけれど、個人的には上が三つもありました。
因みに一番年齢の若い東野圭吾さん(58歳)の評価に非常に近いです
(彼の評価だけが異端です)。
また選考委員の中で彼だけがエンターテイメントに権威とか安定とか
余計な価値観を持ち込んでいないと感じました。
以前から直木賞は「功労賞」と揶揄される(こともある)けれど、
若い感性から離れた選考を続けるならば、
「若者の読書離れ」なんて口が裂けても言えないですよね?

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僅か9cm

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桟の幅がサブジェクト。
ふう助さん、お肉が少し落ちてます(笑)

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村上春樹『騎士団長殺し :第1部 顕れるイデア編』読了

その年の五月から翌年の初めにかけて、
私は狭い谷間の入り口近くの、山の上に住んでいた。
夏には谷の奥の方でひっきりなしに雨が降ったが、
谷の外側はだいたい晴れていた……
それは孤独で静謐な日々であるはずだった。
騎士団長が顕(あらわ)れるまでは。
内容(出版社内容紹介より抜粋)

正三角形。

本書は『村上春樹』の長編小説。
静かに流れる物語は、今後も激変が予想し辛く、
それが逆に不安を(同時に期待を)誘います。

最初にお断りですが、
現時点で第1部までしか読み終えていません。
なので本エントリは『騎士団長殺し』を半分終えた時点の
私的なメモ程度と考えてください。
(その他はコチラ→第1部第2部

ってな事で本題(?)。

正直、現時点での評価は難しいです(当然ですね)。
それはまだ著者の既存作品との差異を見つけられないから。
例えば、離婚を切り出した妻、人妻のガールフレンド、
おまけ地面にある謎の穴などのアイテムだけに限らず

(ものごとの)良い面を見るようにしろ。

結局のところ免色の問題であって、私の問題ではない。
(ともに本文より)

など、キーワードも既存と同じモノばかりです。
この点を

・マンネリ
・アイコン
・著者の主張の強度

の、いずれに受け取るかで評価は変わってくると思うのですが、
僕は各要素に等分な印象を受けています。
レーダーチャートで顕せば
ちょうど正三角形になる様なイメージです。

また本書は長すぎるプロローグの印象も受けます。
小さな変化や出来事はあるけれど、
(少なくとも今のところは)大きな影響は表出していないし、
その予感も無い。なので今後が全く見通せないけれど、
でもそれが嫌ではなくて。
個人的には『私』とまりえの会話(成人男性と少女の会話)が
魅力的なので、こちらのボリュームを期待しています。
でも、まりえは妹の生きたメタファになりそうだから、
ほんのちょっぴり不安でもあるけれど……。
どうか悲しい結末を目にする事がないように願いながら、
第2部に入ります!

おまけ:
Time Is On My Side
BGM: The Rolling Stones / 『私』の担当エージェントの言葉より

備考:
村上春樹『騎士団長殺し :第1部 顕れるイデア編』読了
村上春樹『騎士団長殺し :第2部 遷ろうメタファー編』読了

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非推奨だった bool 型に対するインクリメント演算子を削除(C++17)

詳細はコチラ

なるほど、オーバーフローですか。
以前は一笑に付していたけれど、
こりゃあ C/C++ はいずれ消え行く運命ですかね?
石と殴り合いの喧嘩をしている、悲壮なファイターを除いて。

# 頭の固いオッサン(僕)は、次の仕事で Rust 。

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奥田亜希子『ファミリー・レス』読了

同じ屋根の下で暮らす女ともだち。
ふたつきに一度だけ会う親子。
単純なことばでは表せない“かぞく”。
すばる文学賞作家が切り取る6つの関係性の行方は―。
紡がれるひと言ひと言が心を揺さぶる、感涙必至の短編集。
内容(「BOOK」データベースより)

伝え方。

本書はどこか欠損した家族を描いた6つの短編集。
家族ではあっても100%の交感は望めず、
だからと言って100%の断絶も出来ない。
そんな人と人の繋がりに、思わず唸ってしまいました。

いつも前向きで人の悪口を言わない女
すぐに怒り、愚痴や不満を口にする女
そして
一言が多くて、全てを台無しにする男

一応は連作短編集となっていますが、各個独立した物語であり、
中には家族とは関係のない話もあります。
ですが本書のテーマは一貫として「共感」の難しさであり、
様々な「伝え方」によって、それが表現されていました。
でも

「伝え方」に正解も不正解もありません。

本書においても「伝え方」によって結末が変わる……
と言った主張は見当たらず、あくまでも例を示すだけ。
「伝え方」=手法はあまり問題ではないんですよね。
結局、伝える側も受けとる側も、
相手を想えるかどうか?なんだと思います。
また例え残念な結果に終わったとしても、
想いはキチンと伝えたほうが良いと感じました。
大切な相手ならなお更だし、
自分のためにも必要な ”痛み” だってあるのではないでしょうか。
それはとても辛い事だけれど。

蛇足で『さよなら、エバーグリーン』の樋口君について。
彼は中学の卒業式に長年の想い人に告白をします。
その結末は本書をご確認していただくとして……。
僕には樋口君にかける言葉もありませんが、
黙ってグラス一杯の酒を差し出したくなりました。
樋口君は未成年だけど、酒は「大人」が飲むものですからね。
彼にはその資格があります。
彼は臆病な女の子を応援できる、一人前の男です。

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夜のピクニック

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恩田陸さんの作品ではないけれど、
真夜中に中央線を散策です。

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23時に吉祥寺を出発。ゴールを決めずひたすら西へ歩きます。
でも途中で食べた松屋の牛丼も、コンビニのアイスも滅茶苦茶美味しかったし、
何より一瞬も途切れないおしゃべりが楽しくて楽しくて。

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あっ!と言う間にお日様が出てきて、今回のチャレンジはお仕舞いとなりました。
その後は立川のファミレスで打ち上げ(朝の5時)。
次回(続き)の計画を練りつつ……って、
こんな時間に麦のジュースを飲んでいるのは誰だ!

ヒント:ガンズのアペタイトのTシャツを着た人です^^

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amazon から届きました。 その後

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あれから箱を取り戻した、える坊さん。
今ではお気に入りのベッド?になりました。

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因みにふう助さんはここ。
君は寝相が悪いモンね(笑)

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プロフィール

yuki

Author:yuki
離婚と断酒。娘達(雉猫と白黒猫)と三人(?)の日々を綴ります。
ロックと読書好き。でも酒と煙草をやらないストレート・エッジです。

娘達
長女:える(雉猫17歳) 泣き虫で臆病。温厚だけど父ちゃんには我儘な女王様。妹がちょっぴり苦手。職業:父ちゃんの監視。

次女:ふう(白黒4歳) 暴れん坊で食いしん坊。皆が食べているものは私も食べる。お姉ちゃんともっと遊びたい。職業:父ちゃんの邪魔。
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