断酒ノート

15冊目。
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断酒会(例会)の休会が続いている。
新型コロナウィルスの影響で会場が借りられないからだ。
さらには仲間の再飲酒の話も続いており……。
対岸の火事ではない。不安な日々を耐え忍ぶ。

開始:2012/3/18
断酒2935日目

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テーマ : アルコール依存症
ジャンル : 心と身体

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逸木裕『電気じかけのクジラは歌う』読了

人工知能が個人にあわせて作曲をするアプリ『Jing』が普及し、作曲家は絶滅した。『Jing』専属検査員である元作曲家・岡部のもとに、残り少ない現役作曲家で親友の名塚が自殺したと知らせが入る。そして、名塚から自らの指をかたどった謎のオブジェと未完の新曲が送られてきたのだ。名塚を慕うピアニスト・梨紗とともにその意図を追ううち、岡部はAI社会の巨大な謎に肉薄していく―。私達はなぜ創作するのか。この衝動はどこから来るのか。横溝正史ミステリ大賞受賞作家による衝撃の近未来ミステリー!
内容(「BOOK」データベースより)

「慙愧の念」なんてない。

本書は人がモノを作る意義を問うたミステリィ。
近未来の設定はもとより、清廉潔白ではない登場人物たちに
リアリティを感じました。

個人にあわせて作曲をするアプリ『Jing』
『Jing』専属検査員の元作曲家
そして
天才作曲家の謎の自殺

内容はバッサリ略で一言、面白かったです。
目新しさは一切ないけれど、「近未来」として説得力があります。
また物語もありきたりではあるけれど、ラストは決して悪くない。
著者はデビューしてまだ4作目だけれど、
良い意味でベテラン作家の “手馴れ” を感じました。
ただし、本作も(それまでと同じく)膨らませ過ぎかなぁ。。
これは個人的な意見だけれど、内容をそのままにページ数を半分。
その代わり?ラスト及びエピローグを大幅に増しては如何でしょうか。
(本作もまた)中弛みの印象が割と強く残ってしまいました。

それでも著者は理系らしくなく(笑)
読ませる点については間違いありません。
トリックやロジックに見るべきが少ないけれど、
個人的にこの分野は大好きですからね?
著者を今後も追いかけたいと思います。

蛇足で技術開発について。
作中、『Jing』専属検査員の岡部に対し、『Jing』で失職する作曲家や、
ヴォーカロイドに仕事を奪われる歌手についてどう思うか?
すなわち、人工知能の開発を担う者として

慙愧の念に駆られません?(本文より)

と言う問いかけがありました。
その詳細は本書をご確認していただくとして、
僕が同じエンジニアの端くれとして回答するなら

ほとんど「ない」

そう答えます。
個別に触れるとキリがないし、ここでは抽象的になってしまうけれど、

技術の進化は人を幸せにする。

僕はそう信じています。
それは例えば核も、毒も、銃もそうだし、勿論 AI だって同じこと。
すべての技術は人を幸せにするために生まれ、
進化し続けている。
この一点において、僕が疑問を抱くことはありません。

さらに蛇足:
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初版、P382-14行目。
『僕たちは『建築工事』と読んでました』の
”読んで” は ”呼んで” の誤字(脱字)です。

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ゼロ

最近、声を出していない。
およそ二週間。
人間相手がゼロで、例外は娘達だけ。
我ながら酷い。

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おやすみなさい

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重いけれど、この時間が僕の幸せ。

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逸木裕『星空の16進数』読了

「私を誘拐したあの人に、もう一度だけ会いたい」それは“色彩”だけを友とする少女の願い。すべての謎がとけたとき―私のいる世界は、こんなにも美しかった。
内容(「BOOK」データベースより)

ハードボイルド。

本書は過去に起きた誘拐事件の真相に迫る長編。
オビに “青春ミステリィ” とありましたが、
僕はもう一人の主人公、女探偵・みどりによる
ハードボイルドと感じました。

色彩感覚に優れた少女
探偵に淫する女探偵
そして
11年前にあった誘拐事件の真実

内容はバッサリ略で一言、とても面白かったです。
正直、読後は「こんなモンか」と感じたのですが、
読書中の高揚感はそれを補ってもお釣りがきました。
著者は理系の方だけれど、本書は(も)トリックやロジックより、
そのスタイル(文章・世界観)が特徴と再確認。

体温より低く、少しヒンヤリするけれど、不快ではない。

色にしたらスカイブルー(#D3DEF1)になるのかな?
そんな少し控えめなエネルギーを感じるスタイルです。

また物語の重要アイテムとして
誘拐された少女がみた “枠” があります。
ネタバレになるのでそれが何かは控えますが、
僕は途中までハッキリと読み違えてしまいました。

不妊治療を受ける女性。
幼い少女がみせられた。
そして
暗闇の中に一筋の光……。

そこから僕は “枠” を子宮のメタファだと考えました。
いやぁ~、我ながら安易だなぁ(笑)

最後に。
本作の主人公は一応?誘拐された過去を持つ藍葉だと思います。
でも個人的には女探偵・みどりを中心とした方がしっくりきます。
彼女が『虹を待つ彼女』のみどりだと気付いたときは驚いたけれど、
今後も彼女を中心としてシリーズ?が展開したら嬉しいなぁ。

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怪しい奴

突然、駆け出すふう助さん。
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すたたたっ

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すたたたっ

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お姉ちゃん、ちょっと呆れ顔(笑)

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ふう助さん、木に止まった鳥ですよ。

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逸木裕『少女は夜を綴らない』読了

“人を傷つけてしまう”という強迫観念に囚われている、中学3年生の理子。“夜の日記”と名付けたノートに“殺人計画”を綴ることで心を落ち着け、どうにか学校生活を送っていた。しかし突然、理子の秘密を握る中学1年生・悠人が現れる。秘密を暴露すると脅され、やむを得ず悠人の父親を殺す計画を手伝うことになった理子は、誰にも言えなかった“夜の日記”を共有できる悠人に心惹かれていく。やがて準備は整い、ふたりは殺害計画を実行に移すが―。市内で発生する連続殺人、ボードゲーム研究会、“夜の日記”。バラバラだった事件は収束し、予想を裏切る結末が現れる!
内容(「BOOK」データベースより)

結果オーライ?

本書は少女と少年による殺人計画のお話。
陰鬱で物騒な題材ではありますが、意外と緊張感はなく、
むしろ子供の痛々しさが目立ちました。

加害恐怖に囚われた少女
姉を殺され、父を殺したい少年
そして
決行される殺人計画

内容はバッサリ略で一言、うーん。
マイナスな意見ばかりになってしまうので控えますが
本作を一言で顕せば

「大山鳴動して鼠一匹」

になるでしょう。
読ませるからギリギリまで飽きはしなかったけれど、
読後は徒労感ばかりが残りました。
ラストは結果オーライだとは思うのだけれど、
それで良いのかしら?

著者の本職がウェブエンジニアとあり、
理系ミステリィとして期待していました。
実際、デビュー作の『虹を待つ彼女』は
理系のそれには足りなかったのだけれど、
それを補ってあまりある佳作でした。
なので本作を含め残り三作を一気に借りたのだけれど、
残りの二作(『星空の16進数』『電気じかけのクジラは歌う』)
を読むかどうか悩んでしまう結果となってしまいました。
兎に角、今回ハッキリしたことは、

著者は理系でも、著作は理系ではない(らしい)

というコト。
そちらに期待されている方に、念のためご報告。

蛇足でチョコレートリキュールについて。
作中、中学三年生の理子は精神安定剤として
チョコレートリキュールを隠れて飲んでいました。
その詳細は本書をご確認していただくとして、
僕は喉がべっとり張り付いた気分になったんですよね。
だって、チョコレートリキュールをストレートですよ?
粘度の低いゴディバだからと言ったって、色々キツそうです。
また

チョコレートの脳を直撃する甘さと、
アルコールの脳を狂わす効能。

チョコレートリキュール(の登場)は
酒を断ち甘さに依存している現在の僕の意識を
長く捕らえて離しませんでした。
物語に集中できなかったのも、そのせいでしょうか。

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ここが好き

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える坊の巻き付けた尻尾

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ここが好き。

ふう助さん

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逸木裕『虹を待つ彼女』読了

二〇二〇年、人工知能と恋愛ができる人気アプリに携わる有能な研究者の工藤は、優秀さゆえに予想できてしまう自らの限界に虚しさを覚えていた。そんな折、死者を人工知能化するプロジェクトに参加する。試作品のモデルに選ばれたのは、カルト的な人気を持つ美貌のゲームクリエイター、水科晴。彼女は六年前、自作した“ゾンビを撃ち殺す”オンラインゲームとドローンを連携させて渋谷を混乱に陥れ、最後には自らを標的にして自殺を遂げていた。晴について調べるうち、彼女の人格に共鳴し、次第に惹かれていく工藤。やがて彼女に“雨”と呼ばれる恋人がいたことを突き止めるが、何者からか「調査を止めなければ殺す」という脅迫を受ける。晴の遺した未発表のゲームの中に彼女へと迫るヒントを見つけ、人工知能は完成に近づいていくが―。
内容(「BOOK」データベースより)

愛と謝罪。

本書は第三十六回横溝正史ミステリ大賞受賞作。
死者を人工知能で蘇らせるプロジェクトを題材とし、
人が囚われるモノが描かれていました。
佳作。

自殺した美しき女性プログラマ
予見のため人生に飽いていた研究者
そして
蘇る人格に求めるモノ

内容はバッサリ略で一言、面白かったです。
それは人の心の弱さや哀しさがみたいなモノが
静かに示されていたから。
本書は理系のミステリィになると思うのだけれど、
恋愛小説でもあり、もっと言えば文学的な作品でもあると思います。
理系に限らず、どなた様にもひろくお勧めです。

前述の通り、僕は理系のミステリィを期待していました。
正直、この方面は(個人的に)30%も充たされてはいません。
ポピュラリティを狙ったのだけと思うけれど、
IT・理系に関する用語や設定は浅すぎて全く魅力が無いからです。
例えばログインパスワードが判らない Windows XP を
クラッキングする際、ギークな西野がブツクサ呟くのですが……。
正直この場面なんか、IT をちょっとでも齧った者なら、
控えめに言っても常識だし、もっと言えば古すぎます。
それを工藤がチンプンカンプンなのも解せなくて。

さらにはミステリィとしても突っ込みどころが満載。
腕時計と利き手の解釈は「?」だし、
成人男性を抱えてトランクに入れる女性の怪力も疑問。
そもそも人間と AI の囲碁勝負の設定は
ミスリードを誘うにしても大げさに過ぎました。

また、そもそも論になってしまうけれど、
ビッグデータの応用については
読者に誤解を与えかねない懸念もあり……って、
スミマセン、この分野(理系ミステリィ)が好きだから
注文が多くなってしまいました。
最後に取ってつけたようになってしまうけれど、
それでも本書は読者の心に迫る作品です。
死者に(それぞれ別の)何かを求める登場人物たちから、
声にならない慟哭が聴こえる気がしました。

ここからは蛇足。
作中、「損得をすべてなげうっても……」と一文があります。
何を記しても核心に迫ってしまうので詳細は控えますが、
僕なら “雨” と同じ意味で「あるよ」と答えるでしょう。
実際、僕は過去に全て(文字通り全てです)をなげうちました。
その顛末はこの胸に仕舞っておくけれど、
“雨” の苦しみは僕の記憶とともに再現されました。

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花粉症

温かくなって花粉症が辛い。

このご時勢、外出中はクシャミも出来ない。

幸い、今ならアレルギー性鼻炎薬を飲める。

これまで眠くなるから飲めなかったけれど、
コロナのおかげで仕事もない。

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プロフィール

yuki

Author:yuki
離婚と断酒。娘達(雉猫と白黒猫)と三人(?)の日々を綴ります。
ロックと読書好き。でも酒と煙草をやらないストレート・エッジです。

娘達
長女:える(雉猫享年23) 臆病で泣き虫。けれど誰よりも強くて優しい子。僕の宝物。職業:これからもずっと父ちゃんの監視。

次女:ふう(白黒9歳) 暴れん坊で食いしん坊。皆が食べているものは私も食べる。いまもお姉ちゃんを探しちゃう。職業:父ちゃんの邪魔。
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