森博嗣『つぼねのカトリーヌ』読了

実は、僕の研究室にいた秘書さんが、カトリーヌという渾名だった―。
小耳に挟んだ日々の小事から死生観、自己紹介まで、
全一〇〇個の笑えて、考えさせられて、納得する森イズム。
役に立つか立たないかは読む人しだい、
でも読めば確実になにかが変わる。ベストセラ連発、
絶大な人気を誇る森博嗣の等身大。
内容(「BOOK」データベースより)

あれ!?優しい。

本書は”つぶやき” や ”つぼやき” に続く第三弾(1,2,3,4,5,6,7
いつの間にか The cream of the notes シリーズなんて
名前がついていましたが、講義シリーズと一体何が違うのでしょう?
(答え:出版社が違います^^)

内容は過去のエッセイを見事に踏襲しています(褒め言葉)
が、著者曰く「少し変化している。その変化を書いている」との事。
なるほど、過去の発言からのズレは見受けられませんが、
以前よりそこはかとなく優しさを感じます。それは著者が

死に近づいた者が手に入れる「穏やか」な状態(yuki意訳)

にあるからなのでしょう。
指摘するポイントが原因と結果だけではなく、
過程にも向けられた点に、それを強く感じます。

家族とか夫婦とかに期待するのは甘え。
綺麗事が何故綺麗なのかといえば、それは言葉だからだ。
反応することは、自分から発している行為ではない。

図書館や依存症に関する意見については、
著者と議論をしてみたいところではあります。
けれど他者に依存しない個性、
”オリジナル” である事の重要性には、
強い共感を覚えました。

蛇足で僕のお勧めは「枯れないかぎり、待つ事ができる。」
内容は本書をご確認していただくとして、
著者の言葉(優しさ)は、個(相手)を尊重するから、
もどかしいくらいに奥ゆかしい。
けれど、だからこそ胸の奥深くまで響くのですよね。
この一編を僕の好きな全ての人に読んでもらいたいです。


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離婚と断酒。娘達(雉猫と白黒猫)と三人(?)の日々を綴ります。
ロックと読書好き。でも酒と煙草をやらないストレート・エッジです。

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長女:える(雉猫享年23) 臆病で泣き虫。けれど誰よりも強くて優しい子。僕の宝物。職業:これからもずっと父ちゃんの監視。

次女:ふう(白黒9歳) 暴れん坊で食いしん坊。皆が食べているものは私も食べる。いまもお姉ちゃんを探しちゃう。職業:父ちゃんの邪魔。
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