ハリー・クレッシング『料理人』読了

平和な田舎町コブに、自転車に乗って
どこからともなく現れた料理人コンラッド。
町の半分を所有するヒル家にコックとして雇われた彼は、
舌もとろけるような料理を次々と作り出した。
しかし、やがて奇妙なことが起きた。
コンラッドの素晴らしい料理を食べ続けるうちに、
肥満していた者は痩せはじめ、
痩せていた者は太りはじめたのだ・・・・・。
内容(出版社内容紹介より)

イギリス料理。

内容はバッサリ略で一言、手を加えすぎ。

コンラッドが徐々にヒル家を支配下に治めていく下りは、
恐怖と共に好奇心を煽ります。
しかし、コンラッドが目的を果たした(と思われる)以降は
まったくの蛇足でしょう。
シュールと呼ぶには意味がありすぎるし、
ミステリィと呼ぶには道理に合わない。
これを(ブラックと言えど)ジョークと嘯くんですからね。
僕には高尚過ぎました。

本書は過剰に手を加えすぎて、素材を生かせていない。
まるでクタクタになるまで煮込んだスープです。
イギリス料理……と言えば、語弊があるかもしれないけれど、
お米にドレッシングをかけてサラダとするお国柄ですからね(*1)
「余計な事しないで!」
とは和食で育った僕達に、結構多い意見ではないでしょうか(小さな声で)

蛇足で僕が手にしたのはこちら。
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2002年7月15日の17刷となっており、現在の表紙とは違っています。
因みに例の「肉汁」は「ブロス」ではなく「コンソメ」でした。
少々残念。

*1)当地にあって和食が恋しくなった頃に食しました。泣けました。

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離婚と断酒。娘達(雉猫と白黒猫)と三人(?)の日々を綴ります。
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