奥田英朗『我が家のヒミツ』読了

ロハスやマラソンにはまった過去を持つ妻が、
今度は市議会議員選挙に立候補すると言い出した
(「妻と選挙」)ほか、全六編を収録。
どこにでもいる平凡な家族のもとに訪れる、
かけがえのない瞬間を描くシリーズ最新作。
内容(出版社内容紹介より抜粋)

ヒミツって。

本書は『家日和』『我が家の問題』に続くシリーズ第三弾。
収められた六編はいづれも家族の控えめな愛情が描かれており、
寒い夜のホッカイロ代わりにお勧め。

育ての親より生みの親に傾く娘
昇進レースに敗れた夫
そして
市議会議員に立候補する妻

タイトルにある ”ヒミツ” と言うほどではないけれど、
家族だからこそ「言いにくい事」ってありますよね。
例えば、

恥ずかしい。申し訳ない。

「見栄」と言ってしまえばそれまでだけれど、
家族に「迷惑をかけたくない」って気持ちは、
また愛でもあるんじゃないかな。
そして逆の立場で、言葉に出さずだだ見守る事だって
きっと愛なんですよね。
家族は縁が切れないから、他人より時間をかけられる。
だからこそできる芸当(?)なのかも知れないけれど、
家族のヒミツって、実は「絆」と同じ意味ではないでしょうか。

蛇足で僕のお勧めは『手紙に乗せて』
妻が急逝して落ち込む父と、似た経験した息子の上司とのお話しです。
顔も会わせたこともないオッサン二人の
たった一回の手紙の交換を描いていた作品なんですが、
妙に心に響きます。それは手紙の内容が明かされていないのに、
同じオッサンの僕には判るような気がするからです。
ちょっと恥ずかしいけれど。

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テーマ : 読書感想文
ジャンル : 小説・文学

Tag:読書  Trackback:1 comment:2 

Comment

藍色 URL
#- 2018.09.06 Thu11:34
今回も期待を裏切らず楽しませてもらいました。
早くも次回作に期待しています。
トラックバックさせていただきました。
トラックバックお待ちしていますね。
yuki URL|Re: タイトルなし
#- 2018.09.07 Fri08:37
藍色さん、こんにちは。

本作も面白かったですよね。
奥田さんに外れなしだと思います。
でも、シリーズはこれで完結しても良いような(ボソッ^^)

トラックバックいたしました。
後ほどご確認をお願いします。
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「我が家のヒミツ」奥田英朗

笑って泣いて、人生が愛おしくなる家族小説。 結婚して数年。どうやら自分たち夫婦には子どもが出来そうにないことに気づいてしまった妻の葛藤(「虫歯とピアニスト」)。 16歳の誕生日を機に、自分の実の父親に会いに行こうと決意する女子高生(「アンナの十二月」)。 53歳で同期のライバルとの長年の昇進レースに敗れ、これからの人生に戸惑う会社員(「正雄の秋」)。 ロハスやマラソンにはまった過... 粋な提案 - 2018.09.06 11:27

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