池井戸潤『アキラとあきら』読了

零細工場の息子・山崎瑛と大手海運会社東海郵船の御曹司・階堂彬。
生まれも育ちも違うふたりは、互いに宿命を背負い、
自らの運命に抗って生きてきた。やがてふたりが出会い、
それぞれの人生が交差したとき、かつてない過酷な試練が降りかかる。
逆境に立ち向かうふたりのアキラの、人生を賭した戦いが始まった―。
感動の青春巨篇。
内容(「BOOK」データベースより)

池井戸版・少年ジャンプ。

本書は二人の「あきら」を描いた長編作品。
正反対の出自を持つ彼らが戦ったモノとは一体なんだったのか。
最後まで手に汗を握りながら読みました。

内容はバッサリ略で一言。非常に面白かったです。
正直、経済小説としてはリアリティに欠けるし、
青春小説としては深みに欠けています。
ライバル物を期待していると肩透かしになりますしね。
けれど、そんなの笑い吹き飛ばせるほど、
テンポが良く、メリハリもあって飽きさせない。
何より ”あざとい” 不幸を用いなくても、
要所要所で読者(僕)の溜飲をキッチリと下げる
その筆は実にお見事。

700ページ超の割には大作の趣(余韻)は皆無だけれど、
昔、週間少年ジャンプで胸を躍らせた覚えがある方には
自信を持ってお勧めします。
ギリギリの戦いの後、ライバル達がお互いを認め合う。
そんな少年(男)のロマンを、思い出してみませんか?

蛇足で大学向け企業の採用活動について。
作中、二人のあきらが通う大学のゼミに
OB の採用担当者が推薦のお願いに足を運びます。
で、当然の事ながら手ぶらであるはずも無く……。
僕はバブル崩壊直後の急激な就職難の時だったので、
本書にある様な恩恵?にあずかった記憶はありません。
でも、先輩にきくところ、ゼミの冷蔵庫には
フルーツゼリーはおろか(大きな声では言えないけれど)
ビールやワインなどアルコールも入っていたそうです。
また教授も担当教官も殆ど飲まない人だったから、
全部学生たちにお下がりになって、
泊りがけの時にはそれはそれは重宝?したとの事。
僕達の研究テーマは実験の待ち時間が長いですからね。
とても羨ましかったことを覚えています。

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離婚と断酒。娘達(雉猫と白黒猫)と三人(?)の日々を綴ります。
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