二宮敦人『最後の秘境東京藝大』読了

入試倍率は東大の3倍!卒業後は行方不明者多数?
やはり彼らは只者ではなかった。
全14学科を完全制覇!非公式「完全ガイド」誕生。
謎に満ちた「芸術界の東大」に潜入した前人未到、
抱腹絶倒の探検記。
内容(「BOOK」データベースより)

憧憬の念。

本書は東京藝大の在校生を中心にインタビューを重ね、
それらをまとめたユニークなノンフィクション。
芸術の魔境とその住人達の姿に、ただ唖然とするばかりです。
佳作。

目が見えなくなっても、片腕をもがれても
離れたくても、離れられない
人生と作品は血管で繋がっている

アーティストとしての発言には感動しました。
純粋だし、まっすぐだし、強固だし。
それはある意味、危険と隣りあわせではあるけれど、
そこは浮世を離れた世界ですからね。
こちらの世界と違ってはじめて、
意味のある(出る)部分もあるのでしょう。

一方、等身大の彼等をとらえてみれば、
僕は(僭越ではあるけれど)親近感さえ覚えます。

何かに成れると考え、何でも出来ると信じている。
けれど、
何に成れるのか疑い、何が出来るのか不安になる。

芸術における日本最高学府の生徒達だから、
いささか(?)ラディカルではあるけれど、
基本的には僕たちと何ら変わりがないんですよね。
ただ、モラトリアムから “逃げた” 僕からすれば、
彼等の覚悟みたいなモノには憧憬の念を覚えました。

ここからは蛇足。
彼等みたいな変人(失礼)は、
何も芸術の分野にだけ存在する訳ではありません。
工学の分野にもいるし、スポーツにも、政治にも、
それこそ職場やご家庭にもいると思います。
例えば僕なんかは近しい人の中にも、
言葉に賭けた詩人がいたし、優しすぎる求道者もいた。
最近ではロックと太宰好きに振り回されっぱなしだけど、
変人(失礼)とのコミュニケーションはいつだって刺激的です。
才能はもとより、彼等の姿勢にこそ学ぶことが多いです。

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離婚と断酒。娘達(雉猫と白黒猫)と三人(?)の日々を綴ります。
ロックと読書好き。でも酒と煙草をやらないストレート・エッジです。

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