東野圭吾『マスカレード・ナイト』読了

若い女性が殺害された不可解な事件。
警視庁に届いた一通の密告状。
犯人は、コルテシア東京のカウントダウンパーティに姿を現す!?
あのホテルウーマンと刑事のコンビ、再び。
内容(「BOOK」データベースより)

セカンド・ブランド。

本書は「マスカレード」シリーズ第3弾(1,2,3
ホテルを舞台とした数々の出来事には趣向があるのですが、
肝心の事件はそれなりです。

プロポーズ大作戦のウラオモテ
二人連れを装う謎の美女
そして
ボーイッシュな女性が狙われた理由

シリーズの中では一番面白かったです。
リッチなお客・日下部の無理難題にはハラハラしたし、
その解決にはちょっと感動的でもありました。
後に真相が明らかになって「感動を返せ!」になったけれど(笑)
また本作は「仮面」の設定を一番上手に使えていたと思います。
それは事件のトリックや装置としてではなく、

お客様の仮面を守るホテルマン
犯人の仮面を剥がす刑事

の暗喩において非常に効果的でした。
また尚美の述懐にある

仮面の下にあるのが善人とはかぎらない(本文より)

は舞台のお膳立て(暗喩)として絶妙だったと思います。
とは言え本書は本気印の大作ではなく、
いわばコモディティ化された作品。
「東野圭吾」は偉大なブランドだけれど、
本シリーズはあくまでもセカンド・ブランドと承知します。

蛇足でハードカバーと文庫本について。
作中、とあるお客の所持する本がハードカバーであり、
刑事の新田は文庫本も刊行されているのに何故だ?
と疑うのですが……。
その詳細は本書をご確認していただくとして、
僕は文庫本があってもハードカバーを選ぶ人はいると思いました。
実際に僕の知人がそうです。
彼女はコレクターとまでは言わないけれど、
手元に置いておく場合はハードカバーに限るとの事。
また作中で指摘されていたチラシやアンケートも
彼女は大切に保存していました(挟んだママ)。
新田の推理を突き詰めると、それは文庫本でさえなく、
デジタル書籍になりませんか?

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ジャンル : 小説・文学

Tag:読書  Trackback:1 comment:2 

Comment

藍色 URL
#- 2019.09.15 Sun22:56
群像劇っぽい構成に引き込まれました。
時間との勝負なのでハラハラドキドキしながら一気に読み終えました。
これも是非映画化してほしいです。
トラックバックさせていただきました。
トラックバックお待ちしていますね。
yuki URL|Re: タイトルなし
#- 2019.09.16 Mon11:21
藍色さん、こんにちは。

> 時間との勝負なのでハラハラドキドキしながら一気に読み終えました。

藍色さんと同じく、僕も一気に読み終えました。
内容の良し悪しは兎も角……。

トラックバックいたしました。
後ほどご確認をお願いします。

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「マスカレード・ナイト」東野圭吾

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離婚と断酒。娘達(雉猫と白黒猫)と三人(?)の日々を綴ります。
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次女:ふう(白黒5歳) 暴れん坊で食いしん坊。皆が食べているものは私も食べる。お姉ちゃんともっと遊びたい。職業:父ちゃんの邪魔。
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