ゴールズワージー著 渡辺万里訳『林檎の樹』読了

若き日の思い出の地を再訪した初老の男。
その胸に去来するものは、花咲く林檎の樹の下で愛を誓った、
神秘に満ちた乙女の面影……。
内容(出版社内用紹介より)

ハリボテ。

本書はイギリスのノーベル賞作家ゴールズワージーの作品。
若き日の悲しい恋を描いていますが、
著者の視点は決して親身ではありません。

男を慕う田舎娘
美しき都会の令嬢
そして
独りよがりなお坊ちゃま

内容は腐るほどある悲恋のお約束。
田舎娘を捨て、令嬢と結婚し、幸せな生活を送りながら、
いらぬ過去を振り返って苦悩する男。それだけです。
ただそんな自業自得な苦悩ではありますが、
スタンダードな話になる程度には
多くの方に身に覚えのある話しだとは思います。
なので本書のポイントは

この罪悪感をどこまで共感できるか?

だと思うのですが、
著者の筆はどこま行っても御為ごかしなんですよね。
僕には鼻持ちならないアッパークラスの、
上辺だけ苦悩を装ったハリボテにしか思えませんでした。

他人を傷付けた苦しみは、
他人から傷付けられる事よりも過酷だし、
こんなに綺麗ではいられません。

それでもアシャーストの述懐

おれを愛してくれているという理由だけで。
彼女を欲しくなったのだろうか?(本文より)

には、僕の胸の奥深いトコロに
ナイフを突きつけられた気がします。
恋の始まりに、ルールも作法も無いとは思うのだけれど。

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