村上春樹/大橋歩『村上ラヂオ3 サラダ好きのライオン』読了

男がオムレツを作るとき、どんな風景がいちばんふさわしいでしょう?
おたくの猫には、音楽の好き嫌いがあると思いますか?
村上春樹さんは占い師として、はたして大成したでしょうか?
最新のムラカミ情報満載の「村上ラヂオ」第三作。
内容(「BOOK」データベースより)

暇にしみ入る。

本書は「村上ラヂオ」シリーズの第三弾(1,2,3
著者のエッセイの中でもとりわけゆる~い本シリーズですが、
中でも本書が一番です。でもそこが良い。

眠れない夜は僕にとって?-『サラダ好きのライオン』
小説家になってよかったこと-『知りません、わかりません』
僕もあると思います-『愛欲の根っていうか』

著者によるまえがきにもあったのですが、
このエッセイの掲載が「どうして『アンアン』なの?」
と少なからず疑問が寄せられたそうです。
曰く、アンアンの若い女性読者と、
かなり高いレベルのおっさん(村上さんの事。本文より)の間に
共通の話題なんて無いのでは?というモノ。
で、僕もその疑問を覚えた一人だったのですが、
(謎は解けないものの)その利点は良く理解できました。
それをおおざっぱにまとめれば、

開き直って自分が好きな事だけを書いた

ってコトではないでしょうか。
それが良い意味で摩擦係数の少ない文体として顕れていたと思います。
例えば作中の『岩にしみ入る』中で扱われた芭蕉の句
「閑さや岩にしみ入る蝉の声」に習えば、本書は

閑さや暇にしみ入る著者の声

って感じかな?
ただ声は声でも、村上さんのそれは当世風の「つぶやき」です^^

蛇足で……って今回もとりあげたい話題が多くて非常に迷いました。
TOTOは『ロザンナ』(村上さん)ではなく『パメラ』(僕)だし、
ムンクのメランコリーは間違いなく村上さんだと思います
(ググってみました。安西さんの画にそっくりです^^)。
『貧乏そうに見えるのかな』や『濡れた床は滑る』等々、
誘導したい無駄話がいくつも浮かんじゃったり(笑)。
でも今回は不幸中の幸い?についてホンの少しだけ。
それは『ああ困った、さあどうしよう』の一編の中にあったのですが、
村上さんはアメリカの高速道路をフォルクスワーゲンで走行中、
ガス欠で止まってしまったコトがあるそうです。
そこは何もないトコロであり、連絡しようにも当時は携帯電話もなく
途方にくれたそうなんですが……。
その詳細及び結末は本書をご確認していただくとして、
僕も似たような経験があります(バッテリィをあげてしまいました)。
でも僕は村上さんが「安堵」したのとは逆、
つまり村上さんが恐れた状況にあったんですよね。
僕も村上さんに習って詳細は控えますが(パートナーの目を回避)
どちらにせよ、

男が生きていくのも、これでなかなか厳しいものなのです(本文より)

ってお話です^^

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