森博嗣『読書の価値』読了

何でも検索できる時代にも、本を読む意味がある――。
わからないことは何でも検索できる時代だ。
娯楽だって山のように溢れている。
それでも読書でしか得られないものがある――。
読書が苦手でしかたのなかった少年は、どのように本と向き合い、
大学教授・ベストセラー作家となったのか。並外れた発想力と
知的生産術を可能にする「読書の効能」がいま明らかに!
著作累計1,600万部超を誇る作家・森博嗣が、
「きれいごと」抜きに語る体験的読書論。
内容(出版社内容紹介より抜粋)

多読の効能。

本書は職業作家(←ポイント)森博嗣による一冊。
タイトルにある読書の “価値” を期待していると
ほとんど期待外れに終わりますが、
長年のファン(≒多読)なら想定の範囲内です。

速読は読書とはいえない
「読みやすい本」には罠がある
教養とは「保留」できる能力のことである

内容の殆どが過去に何度も繰り返されている著者の主張です。
また一応は「読書」に絡めてはいるものの、著者の来歴や現状、
文章の書き方に出版界への提言等、脇道の方が圧倒的に多い。
さらには著者と(僕の)意見の違いには腹は立たないけれど
(むしろ有益だし歓迎しています)内容の薄さが気になります。
機知の話題ばかりなので(たとえ想定の範囲内ではあっても)
ファンの度合いに比例してゲンナリするでしょう。

ただ、個人的な発見?もありました。

それは多読の効能。
著者は速読や多読を否定はしないものの(オブラートに包んだ表現^^)、
少数でも一冊を深く読み解くコトを強く勧めています。
で、僕はどちらかと言えば多読になるのかも知れないけれど
その効能だってあるんじゃないかな?
それは

頭が揮発性(本文より)

すなわち

いつでも(いくらかは)新鮮な気持ちで読書を楽しめる。

があると思いました。
一冊を深く読み解くことも素晴らしいと思いますが、
マンネリズムの著しい大好きな作家を、
毎回それほど失望せずに済む(意図しないダメージコントロール)
それはお互いとっても平和なコトではないでしょうか(にっこり)

補足で著者の繰り返し(ネタの再利用)は確信犯(誤用)だと思います。
既存のファンには目を瞑り、新しいファンに視点を向けている。
(ネタの再利用も新しいファンには目新しいですしね)
それはビジネス的にも正道だと思います(ホントに)

蛇足で本の選び方について。
作中の「本選びで大事にすべきたったひとつの原則」及び、
「本はすすめられて読むものではない」に表面上(?)反しますが、
中身はそれほど変わりが無い僕の本の選び方(の一つ)をご紹介。
それは

「好きな人が紹介してくれた本は、どんな本であっても無条件で読む」

です。
それは全く未知な分野の本もあるし、未経験な作家を薦められることもある。
中には数冊読んで遠のいてしまった(ありていに言えば嫌いになった)
作家もあったけれど、個人的にはほぼ100%で満足できました。

例えば「村上春樹」。
僕は「ノルウェイの森」で村上さんから離れてしまったのだけれど、
タラレバ娘に出会い、感化され(提案されて)四半世紀ぶりにリトライ。
今では僕もスッカリ村上さんの大ファンです。
このマイルールは『無条件』ってのがポイントではありますが、
割りとお勧めです。

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離婚と断酒。娘達(雉猫と白黒猫)と三人(?)の日々を綴ります。
ロックと読書好き。でも酒と煙草をやらないストレート・エッジです。

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