立原正秋『埋火』読了

骨董屋を営む男と女の沼を、直木賞作家・立原正秋が描く。
内容(ことのは出版より)

なまぐさい。

本書は表題作を含む七つの短編集。
情感とはほど遠い男女の姿に、
唖然以上嫌気未満の気分となりました。

内容はバッサリ略で一言、個人的に苦手でした。
各話にある男女は共に熟年以上であり、
その肉体は腐敗を前にした完熟のそれ。
その肉体をして彼等の精神は……みたいな話が
多かったと思うのだけれど、どれもこれも品がありません。
下品の代表格(僕)は控えるけれど、
悩みのない煩悩は(読者にとって)ただ煩わしいだけだと感じます。

四つほど一言感想を。

『仮の宿』
僧侶の遊び方は二流でしょう。
結局、やけぼっくいには火がつくと予想します。

『吾亦紅』
情景小説。特に意味はないし、共感する点も特になし。

『埋火』
男女の交歓を否定なんてしないけれど、
磯子の欲はなまぐさくて(個人的には)苦手です。

『山居記』
「世捨人」と嘯くおじいちゃんが、教え子とちゃっかり関係を。
老人が(男女を問わず)肉欲を持つ事に否定はないのだけれど、
年下の異性には必要以上の慎みを持つべきでは?

以上、本書は老いてゆく男女のある意味で肉体を扱った一冊。
そこにあった肉欲に、精神的な「奥行き」は全くありません。
著者のターゲットがどの層にあったのか判らないけれど、
男女の一例?としては参考になるのかもしれません。

蛇足で骨折について。
それは『吾亦紅』の中で肋骨の骨折があったのですが……。
その詳細は本書をご確認していただくとして、
ずれた骨を医師が「エイヤァ!」って物理的に元に戻すのって、
気を失うくらいに痛いですよね。
僕は肋骨ではなく鎖骨だったけれど(モトクロスレース中の事故)、
二度と経験したくはありません。

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離婚と断酒。娘達(雉猫と白黒猫)と三人(?)の日々を綴ります。
ロックと読書好き。でも酒と煙草をやらないストレート・エッジです。

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