東野圭吾『ブラック・ショーマンと名もなき町の殺人』読了

殆どの人が訪れたことのない平凡で小さな町。寂れた観光地。ようやく射した希望の光をコロナが奪い、さらに殺人事件が…。犯人と探偵役、それぞれの仕掛けが張り巡らされています。騙されないように、お読みください。
内容(「BOOK」データベースより)

栄枯必衰。

本書は『東野圭吾』の長編。
元マジシャンが、実兄が被害者の殺人事件を解き明かします。

内容はバッサリ略で一言、うーん。
以前から著者は力を入れた作品と、
そうでない(悪く言えば手を抜いた)作品に、呆れるほど差がある。
と僕は記してきました。で、本書はハッキリと後者なのですが、
この自説にちょっと疑問が生じてしまいました。
それは著者が手を抜いているのではなく、単にキャリアの晩年なのか?
もう少し言えば、著者の全盛期は “過ぎてしまった” になるでしょう。

話を本書に戻したくても、特段に記述することがありません。
むしろ批判しか見つけられないので、積極的に控えます。
それでも強いて意見するのなら、
もう「ミステリィ」の看板を下げる時期ではないか?と言う事。
ある意味で腕力の必要な「ミスティ」は若い後進に譲ったとしても、
著者は稀代のストーリーテラーに間違いはないのです。
今後はトリックを諦め、物語だけを突き詰めてはいかがでしょうか。

以上、本書は『東野圭吾』を期待すれば残念な結果となる(であろう)一冊。
旧来のファンなら『栄枯必衰』を体験できると予想します。

蛇足で、コインマジックについて。
作中、主人公・武史は姪・真世に借りた100円硬貨にタバコを通して
彼女を驚かせます。結局、その種明かしはされないのですが、
きっと多くの方がご存じですよね?この有名なマジックのトリックを(笑)
で、僕も30年ぐらい前になるのかな?
このマジック用のペニー硬貨を渋谷の東急ハンズで買ったコトがあります
(確か1000円ちょっとだったと思います)。また結論だけ言うと、
僕はこのマジックで一人も驚かすことが出来なかったんですよね。

マジックはアイテムではなく “テクニック”

もう少し砕けて言えば、

人を騙すには、嘘そのモノよりも、嘘を付く “テクニック”

と言う教訓を得ただけに終わりました。
きっと、ごく当たり前のことなのだけれど。

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