本城雅人『LIFE』読了

幼い頃から共にボールを蹴ってきた修平、文雄、靖春の三人の人生は、高校三年のインターハイでの一つのプレイをきっかけに一転する。二十二年後、現役のプロサッカー選手として未だ戦い続ける修平の前に文雄が姿を現したことに、警察官となった靖春は警戒を強める。文雄はサッカー賭博をシノギにしており、中国の黒社会との付き合いも噂される捜査対象者だった。修平のキャリアを守るため、文雄を調べ始めた靖春は、やがて、二十二年前に端を発する殺人事件に辿り着く―。
内容(「BOOK」データベースより)

俺のせい。

本書は責任のとり方を、罰の与える先を、その結果を描いた作品。
過去の事件・出来事により運命を変えてしまう男たちに、
胸が詰まってしまいました。

内容はバッサリ略で一言、面白かったです。
それは男たちには哀しいほど自責の念があり、
僕はほとんど等身大で共有出来た様な気がするから。

因みに本書にあった「自責」をもう少し砕けて言えば、
あの事件・あの出来事は

俺のせい。

物語は発端の事件から10年以上も過ぎたトコロからはじまり、
主人公の(幼馴染の)三人はそれぞれ違う道を歩んでいました。
しかし己の人生に「自責」と言う呪いをかけてしまったコト。
それだけは同じだったんですよね。
その結末は本書をご確認していただくとして、
僕は彼らの自責の念が、良い結果を生んだとはとても思えない。
また、もっとやり様は(いくらでも)あっただろう……とは思います。
それでも僕は彼らの自責の念を、ひいては責任のとり方を

仕方がない。

ほとんど諦めの境地でそう感じてしまいました。
人によってはそれを「ナルシズム」と笑うのかも知れないけれど、
一度覚えてしまった「自責」は、本人でも止めようがないのだから。

以上、本書には自責の、「俺のせい」をいくつか提示した作品。
ヒーローではなくても、他人に迷惑だけはかけない様に、
必死に人生を踏ん張っている。そんな大人の方にお勧めです。

ここから蛇足。
他人ではなく、自分を罰するコトの是非については控えるけれど、
一人で立つ大人(もしくは大人になろうと欲する子供)なら、
ある程度は自分に厳しくなってしまうのではないでしょうか。
それが行き過ぎれば悲劇になるし、
また他人からすれば喜劇に映るかも知れないのだけれど、
自責が足りないよりは、僕は自分に厳しい人間でありたいです。

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離婚と断酒。娘達(雉猫と白黒猫)と三人(?)の日々を綴ります。
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