ニック・ハーカウェイ/著 黒原敏行/訳『エンジェルメイカー』読了

大物ギャングの息子として生まれたジョー・スポークは、時計じかけを専門とする機械職人として静かに暮らしていた。しかし、彼が謎の機械を修理した日にすべてが変わった。客の老婦人は引退したシークレット・エージェント、謎の機械は第二次世界大戦直後に開発された最終兵器の鍵だったのだ!
内容(「BOOK」データベースより)

ドラえもん。

本書は第二次世界大戦時に開発された秘密兵器を巡る作品。
世界の存亡をかけて悪と戦う、壮大なストーリィがありました。

内容はバッサリ略で一言、期待が外れてしまいました。
文春ミステリーの2015年海外部門第6位とあったので、
何気なく(しかし期待を込めて)借りたのですが、
残念ながら(僕には)到底ミステリィとは思えなかったからです。

ミステリィとして SF を扱うのは構いません。

ミステリィは大変に鷹揚であり、例えばゾンビがいたり、宇宙人がいたり。
さらにはタイムトラベルがあったり、はたまた異世界転生だってありますが、
そのいづれにも傑作はあります。
一方で、それらの作品がミステリィであるたった一つの理由。
それは

不思議は不思議でも、作品なりに筋の通った理屈がある

ではないでしょうか。
翻って本作は最重要アイテムの「理解機関」からしてなおざりです。
仕組みや理屈が一切なされず、
これでは世界の命運をかけて戦う意義も理由も全く見えません。
せっかく主人公・ジョーが機械職人だと言うのに、
ただ「そういうモノだ」と言う前提で話が進むので、
なんだか「ドラえもん」を読んでいる気分になりました。
(ひみつ道具に仕組みも理屈も無い様にです)

これで700ページ超もあるんですからね?

読後に覚えた僕の落胆も、もはや言わずもがなです。

以上、本書は(著者が)勢いだけで書いたであろうと推測される一冊。
ストーリィもアチコチに飛ぶ(飛びすぎる)ので、
読者も一度中断してしまうと訳が分からなく可能性があると思います。
これから手にする方には「勢い」で読まれるコトをお勧めです。

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離婚と断酒。娘達(雉猫と白黒猫)と三人(?)の日々を綴ります。
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